Tilta Battery Plate for Canon C400のレビュー、ホットスワップ対応に

Canon C400は非常に素晴らしいカメラです。
使い勝手が非常に良く、どんな現場でも使えるオールラウンダーです。
ですが、問題がないわけではありません。
正直、そのままで使うことはあまり想定してこなかったのではないでしょうか。

その根本部分がボディーデザインを優先したバッテリースペースの少なさです。
C400のバッテリースペースはBP-A30バッテリータイプが入る形になっています。
BP-Aタイプのバッテリーですが、正直バッテリー容量はあまりありません。

実働60分以下です。正直心許ないですし、実際の撮影では交換頻度が多くなりすぎて実働的ではありません。
多分多くの方は、BP-A60タイプを使用するか別の方法をとっていることでしょう。

BP-A60タイプを使用する際の問題

C300mk3から感じていた問題は、飛び出すバッテリーの醜さです。
あのフラットなボディーから飛び出すバッテリー。
デザインとはなんだったのか? 思わずにはいられません。

小さなボディデザインが台無しにもなっており、さらに言えばバッテリーが後ろに飛び出したことで、
カメラを胸や腹で支えるような保持が難しく、使い勝手が著しく落ちます。

また、ハイアングルやショルダーに当てて撮影する時には、バッテリー部分を支えにしがちになり、
バッテリー故障の原因になってしまいます。

凹凸ができることでrigも組みにくい。ここはSONYのカメラデザインの方が圧倒的に素晴らしいと感じます。
BP-A30の実用性が高いのならばあの形状でもいいのですが、実際はかなり心許ない容量です。

個人的にはボディーサイズが多少長くなっても実用性の高いBP-A60がすっぽり入るような
形状になってくれないかと思ってしまいます。

Vバッテリープレートの登場

この問題を解決してくれるのがTiltaのBattery Plate for Canon C400です。
このプレートは、C400の背面にある空きスペースに装着するバッテリープレートです。

他のメーカーからもこの背面の空きスペースを活用したバッテリープレートがいくつか登場していますが
個人的にはTilta製のものが一番良いのではと感じています。

バッテリープレートのタイプ

C400に取り付けられるバッテリープレートのタイプは大きく二つです。
一つは、バッテリーボックスの空間を避けて、取り付けられるタイプ。

Full Flame CameraやMini Fabやが出しているようなタイプです。
このタイプのメリットはBP-A60を取り付けた状態でもVバッテリーを使用できる点です。

空間が確保されているため、純正のCanonバッテリーの取り外しも用意です。
BP-A60とミニVバッテリーとを組み合わせて使うことを想定したような設計で

最初は自分もそのようなタイプにしようかと思っていました。
しかし、このバッテリープレートのタイプにもデメリットがあります。

マルチアクセサリーシューが犠牲になる

トッププレートで埋まってしまえば、まったく関係ないのですが、このタイプのバッテリープレートを使用すると
マルチアクセサリーシューに差し込むための空間がなく使い勝手を犠牲にしてしまう点です。

正直、マルチアクセサリーシューを活かすアイテムが登場しないので、
今となってはどちらでも良かったのかもしれませんが、未来のために拡張性の高いポートを犠牲にしたくなかったのが本音です。

トッププレートのアクセスポイントや空間を活かしづらくなる

Vバッテリーの形状も気にしなければならず、後々のコスト増を警戒した点、
バッテリーの位置がカメラよりも上になり、重心、バランスどりが難しくなる点が気になりやめました。

正直、こちらを選ばず正解だったと思います。

バッテリーボックスを犠牲にするタイプ

もう一つのタイプがバッテリースペースの位置までバッテリープレートが下がっているタイプです。
こちらもいくつかのメーカーから出ています。Wooden Cameraやなどが有名かなと思います。

今回自分が選んだのはTilta製です。

こちらのタイプの特徴は、
Vバッテリーのコネクタが下にあるのでバッテリーサイズを選ばず取り付けることができます。
また、上に飛び出すことがないのでトッププレートのアクセスポイントを活かす形状になっているのが大きな違いでしょうか。

デメリットは、BP-A60の使用が出来なかったり、限定的になるのがデメリットです。
Wooden Cameraのようなタイプは強度を優先してBP-A60は取り付けられないような仕様になっています。

デメリットはあるものの、総合的に見ればバッテリーボックスのスペースを犠牲にする方が、
C400では有用なのではないかと個人的には感じています。

Tilta Battery Plate for Canon C400のレビュー

ここからBattery Plate for Canon C400を実際に約半年使用してのメリットやデメリットについて紹介していきます。

 Battery Plate for Canon C400の仕様

  • 製品重量:336g
  • 素材:アルミニウム合金、ステンレス鋼
  • 出力:PD USB-C*3(PD-60W×1、PD-20W×1、PD-IN 45W×1)とUSB-A、P-Tap、14.8V LEMO 2ピン

このように豊富な出力を兼ね備えています。
また、Wooden Cameraと違ってプレート部分はヒンジになっており、バッテリープレートを
斜めずらすことでBP-A60を挿すこともできる仕様になっています。
この辺りの柔軟さはTiltaが頭一つ抜けているかなと感じました。

驚くほどスマートな一体感

他のメーカ-のバッテリープレートと違い薄型です。
ヒンジがあるタイプですが、分厚くなっていません。

またBP-A30を付けることを前提とした設計になっており、
BP-A30が僅かに飛び出した面に沿うようにバッテリープレートがピシッと整う形になっています。

機動力を重視しているため、分厚くゴツくといった大艦巨砲主義のような路線ではなく、
コンパクト、スリム、ハイパワーのような近代的な思想に寄り沿ったデザインだなと感じます。

収納時に無駄なスペースを取られないのも魅力的です。

周辺アクセサリーのための電力ハブ

このバッテリープレートの最大のメリットかもしれません。

それは、出力の多さです。その出力もUSB-Cタイプの出力が複数用意されているため、
ワイヤレスマイクのレシーバーや、外部モニターやOsomo Pocketなどの小形カメラへの給電も行えます。

従来であればD-Tapのコネクタが中心だったかもしれませんがC400のようなミドルクラスでは、
USB-Cの方が需要が高いですし、使い勝手が良いです。

小形のLEDライトもUSB-Cで給電できるのでVバッテリーだけあれば何とかなる、という時代になりました。

照明までVバッテリーを使用してしまうと消費が激しくなりそうですが、
それぞれにバッテリーを持ち歩いたり管理したりする手間は、人数が少ない現場でストレスフルな環境を簡単に作りだします。

バッテリーの種類が多いと忘れ物の原因になったり、充電不足や数不足で現場を止める原因になったり、
バッテリーボックスなど荷物が増え、現場から離れたところに置いてあって、行った来たり。
物が増えるだけでリスクやコストが相乗的に増えてしまいます。
そういった手間をかなり省けるという面で画期的と言っていいでしょう。

Vバッテリーを多く持っていけば良いだけで色々なストレスから解放されますし、
管理するバッテリーが一種類になることでワンオペでも回せる形を作れます。

ドキュメンタリーや旅番組のような企画ものでは、このような仕様になってくれていることで
機動力が格段にあがります。

C400を活かすから機動力を落とさないことが重要だと感じますので、
Battery Plate for Canon C400はマッチしていると感じます。

ホットスワップできる

他のメーカーのバッテリープレートと共通になりますが、ホットスワップできるのは非常に強力です。

バッテリー残量を気にせずRecし続けられる点は機動力の維持に繋がりますし、
長時間撮影が必要なコンテンツ制作では必須の機能でカメラの汎用性を底上げしてくれます。

一眼系のカメラとの実用的な差別化になりますし、
FX6やFX3をホットスワップした場合と比べてもスマートな仕上がりなるので、
持ちやすさ、取り回しで機動力を奪われません。

デザイン面では、トッププレート面にバッテリーが飛び出ないので、
ホットスワップのために拡張性が奪われることもなく、ボディデザインが保たれるのも良くて気に入っています。

個人的にはまだ、マルチアクセサリーシューへの期待を捨てきれないので、
このシューを潰すことのないデザインになっているのは魅力的でした。

実践での活用法

現在のセットアップにBattery Plate for Canon C400を使用していますので、
その使用感を踏まえて活用法を紹介したいと思います。

USB-C充電できるVバッテリーで効率的な運用

USB-C充電できるVバッテリーが登場してくれたお陰で荷物がだいぶ減りました。
出先の充電はUSB-Cケーブルで行うことができるので、バッテリー充電器のスペースを節約できます。

CIOのアダプターが小さくて複数同時充電できるのでお勧めです。
Vバッテリーか給電することを前提にすれば、バッテリーの種類を最小限にでき持っていくものを減らせます。

移動しながらの撮影でも、Vバッテリーだけを持っていけば何とかなるので、ポッケに入れる荷物も減らせ機動力を確保できます。

バッテリー交換のタイミングが一回で済むのも大きいです。
個別にバラバラ、接続が切れるのはストレスじゃないですか?
そういうのがなくなるのがほんとに良いです。

主にUSB-Cケーブルで、ワイヤレスマイクレシーバーの充電、OsmoPokect3の給電、
ワイヤレスイヤホン送信機の充電の3つを主に行っています。

Acssoon CineView Master 4Kを導入したのでその給電もできるか試したいと思っています。

Vバッテリー一つでマルチに給電できるのは、
USBポートが充実しているお陰だなとつくずく思いました。

お陰でワンオペでかなりことが出来ますし、
車などの拠点から離れても不安なことが少なくて済みます。

この不安の少なさが機動力に繋がるのではないかと個人的には思いますし、
ドキュメンタリーや旅系のコンテンツ作りでは非常に有用かなと。

広告系でも撮影部の人数を抑えることに繋がりますし、バッテリー交換で撮影が止まる時の
微妙な空気を作らずに済むのは大きいのではないでしょうか。

デメリット

Battery Plate for Canon C400は非常に気に入っていますがデメリットがないわけではありません。

プレートの角度位置を調整するノブが弱い

一般的なロック型のノブになっています。強度が弱いわけではありませんが、
どうしてもVバッテリーが重いことと、背面にあることで身体に当たったり加重が掛かりやすいものになっています。

ロック機構としては普通ですが何十kgの加重に耐えられるようなものでもないため、
角度を付けている場合は、緩んできたりします。

三脚固定でのみ使用するような場合であれば問題ないですが、
ラン&ガンスタイルで手持ちも含めて切り換えが多いような場合には注意が必要です。
定期的な点検する必要があります。
何度か角度を付けていましたが、途中で緩みが発生してガタつきが発生しました。

この点は薄型の設計のデメリットになっているように感じます。
対策としては、BP-A60は使用せず、プレートはデフォルトのままの状態でしっかり固定してしください。
そうすれば、撮影前に点検していれば緩むようなことはないでしょう。

ファンクションボタンが押しづらい

プレートの角度調整ノブが背面にあるFUNKボタンの位置にあります。
そのため指を下から滑り込ませないと触ることが出来マスですし、ブラインドタッチで操作するのは難しいです。

個人的には頻繁に使わないので、問題無いですがショートカットボタンを多用したい人にとってはデメリットになります。
この2点を除けばC400のバッテリープレートとして非常に優秀なんじゃないかと感じます。

Vバッテリーのロック解除ボタンがやや小ぶりで使いづらい

Vバッテリーのロック解除ボタンはバッテリーに埋まるような形でやや使いづらいです。慣れればそれほど気になりませんが、忙しい時に時間のロスに繋がるような印象でした。

総合評価

他のバッテリープレートを使用したわけではないですが、他のメーカーのバッテリープレートよりも小形で、
出力系が多いのが非常に魅力的です。また、C400のトップのアクセサリー面を犠牲にしない形状になっているのも好印象でした。

小ぶりになっていること、無駄なパーツがないために重量は軽く、全体のシェイプにも無駄がありません。
大きめのカメラバックにもレンズ付きで入れられるので、取りだしてすぐ使える体制を作れます。

シネマカメラではあまりこのやり方や考えは浸透していないと思いますが、
少人数での撮影の場合、現地に着いた瞬間から針は落ちています。

現地で準備してセットしてで、時間を30分、1時間と使うのはロスでしかありません。
撮影時間を確保するために準備は可能な限り出来ている状態を作るのに、
Tilta Battery Plate for Canon C400は最適な選択枝だと思います。

出力名がUSB-C系統の出力が多く、近年のUSB-C系やUSB-A系どちらも搭載しているのは、
使い勝手良くVバッテリーだけ持っていけばなんとかなるという安心感は心強い。

剛性も良く、基本的に困ることはありません。ただ、BP-A60などを使用する場合で斜めにロックしているとヒンジは何十キロと耐えられるものではないので、斜めロックでの使用時は避けた方がいいです。

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