ダビンチリゾルブでマイクの音が入らない時ありませんか?
BlackmagicDesignから正式な解決法は紹介されていなすが、
それでも解決しない場合におけるトラブルシューティングを紹介します。
BlackmagicDesign側でも紹介されていない、原因の一つだと思っています。
とはいえ、全ての問題を解決できるとは思っていません。
一つの原因の解決法だと思ってください。
OSはMacです。
ですので、ダビンチリゾルブを使用しているMacユーザーが対象になります。
Windowsでは使用していないため当てはまらない可能性が高いですし、
このようなトラブルは発生しない可能性があります。
問題の整理
問題の整理を行います。下記の要件から外れている場合は、違う原因の可能性があります。
違う場合は、BlackmagicDesignで紹介されている解決法を試したり、
BlackmagicDesign社側に問い合わせて聞いてみるのも良いでしょう。
【環境】
・Mac OS X 10.10 Yosemite~macOS 12 Monterey
※ いくつかOSをアップデートしていたが古くから現象は発生していたため。
・オーディオインターフェースを使用 USB接続 ドライバでの認識有り
・オーディオインターフェースでのインプット入力を使用
【状況】
・マイクの音声入力がない
・環境設定ではオーディオインターフェースを認識している。
・オーディオインターフェースのマイクインプットのレベルメーターは反応している。
・オーディオインターフェースのヘッドフォンアウトでは入力を確認できる。
・Mac側のスピーカー設定は、オーディオインターフェースを設定してる。
・バスの設定にオーディオインターフェースが表示されている。
・バスの設定が完了しており、インプット/アウトプットが設定できている。
・タイムライン上のBGMやカメラマイクの音はスピーカーから再生されている。
上記のような状況です。
正直言うと、通常音声の問題となりそうな原因部分は全て解決していて、
何故、マイクだけ入力されないのか分からない………。
という状況に感じられるはずです。
相当、頭を悩ませました。
ダビンチリゾルブ側に聞いても、返ってくるのは上記の設定についての確認です。
Macやオーディオインターフェースと関連している部分も多く、原因の特定は困難を極めました。
解決のためにやったこと
・ダビンチリゾルブのアンインストール/再インストール
・Macの初期化/OSセットアップからの再設定
・オーディオインターフェースの初期化。アンインストール/再インストール
・他のオーディオインターフェースでのチェック
・Mac側のマイク入力からのチェック
お分かりの通り、出来る事を全てやりました。
しかし、上記の解決方法では解決しませんでした。
逆に言うと、あまり意味がないということです。
理由は後半で紹介します。
※ 直ぐ確認したい場合は、それでもマイクの入力が来ない時の解決法の見出しまで進んでください。
ですので、一端似た症状でお悩みの方は、
クリーンインストールなどはせずに、後半で紹介する解決方法を試してみてください。
ダビンチリゾルブを使って、音が出ないでない時の原因
一般的に音が出ない時の主な原因は、6つ考えられます。
オーディオの大抵の問題は、Mac、ダビンチリゾルブ、オーディオインターフェースのそれぞれが
どこかで接続されていないために起こるのが大半です。
それが物理的に接続されていなかったり。
ソフトウェア同士で連携できていなかったり。
未設定のまま、見過ごしていたり。
こんなような事で音が出ないのです。
なので、オーディオの場合は設定を見直すところから始めるのが吉。
1 オーディオインターフェースを認識していない
そもそもオーディオインターフェースがMacで認識されていないと、ダビンチリゾルブでも使えません。
とは言え、オーディオインターフェースにも2タイプあります。
ドライバが必要なものと、不要なもの。
経験や慣れていないと混乱し、トラブルが起こるのはこのためです。
不要なものは、USBなどで「外部マイク」のように認識するようなシステムが組まれているものがあり、
このような場合はMac側が自動で認識をします。
USB接続できるWEBカメラのシステムと似ています。
このタイプは卓上マイクのタイプものが多いのが特徴です。
システムが簡単な分、細かい設定はできません。
しかし、設定不要なためドライバとMacの相性やダビンチリゾルブとドライバ側の相性などの不安要素はなくなります。
ドライバが必要な場合は、オーディオインターフェースのインストール時にトラブル場合があります。
Macのアクセシビリティをチェックする
Macではインストール時、インストール後にアクセシビリティ(セキュリティー)の設定が求められる時があります。
ドライバ[オーディオインターフェース]へのアクセス権限を与えない場合、Macがウイルスバスターのように危険なソフトウェアとして弾いてしまうので、アクセス権限を与える必要があります。
注意
MacのOSが10.1Xの頃は、アクセシビリティのセキュリティー設定が発展期だったところがあり、設定がやや複雑だったり、
設定が解除されていたりすることがありました。ドライバインストール後も改めて確認をしてチェックしてみる必要があるでしょう。
いっそのことOSを新しくしてしまうのも方法の一つではないでしょうか。
アクセシビリティの部分は分かり易くなっているので、
トラブルシューティングリスクを減らすという点では、意味があると思います。
2 オーディオインターフェースの設定が出来てない
DAWをやっている人の記事では、細かく書かれていることが多いですが、
動画をやっている人でオーディオインターフェース側の設定について書かれている人は多くありません。
情報を見付けづらいという点で、盲点になりやすく原因が掴めない場合があると思いました。
オーディオインターフェースでもミドルラインに入ると
オーディオインターフェースを設定するソフトウェアが存在することが多くなり、
オーディオインターフェース側でも「バス」設定する必要があるものも出てきます。
これらの設定は、メーカーごと多種多様なので
「メーカー名」「初期設定」などのタグで検索してセットアップ再確認することをオススメします。
※「バス」「バスを設定する」とは配線を組むことです。
物理的な配線であれば分かり易いですが、Mac内は見えないのでイメージつきづらいのも分かります。
言葉の実際の使い方的な意味で言えば、見えない部分の配線。
Mac内で配線をすることを「バスを組む」といったイメージで考えもらえれば良いと思います。
正しく接続されているかは下記のチェック方法を試してみてください。
・Youtubeを再生し、スピーカーから音が出るか。
・動画ファイルを再生し音が出るか。
・マイクを接続しスピーカーから音が出るか。
3 オーディオインターフェース側のサンプリングレートが違っている
オーディオインターフェースは、DAWユーザーをメインターゲットにしているため、
サンプリングレートが44.1khzになっていることがほとんどです。
動画編集などをする場合、カメラのサンプリングレートに合わせる形になるため、
48khzでダビンチリゾルブとMacは統一しているのではないでしょうか。
すると、オーディオインターフェースだけズレていることになるため
インプットが上手くいっていない可能性があります。
オーディオインターフェース側のサンプリングレートを確認し、
設定し直すことをオススメします。
4 ダビンチリゾルブの環境設定でオーディオインターフェースが設定されていない
あるあるのミスですが、ダビンチリゾルブをアップデートしたりすると設定が初期化されていて
オーディオインターフェースが設定されていないこともあります。
改めて確認してみるのが良いでしょう。
この解決方法の詳細は、VookでBlackmagicDesign公式のトラブルシューティングとして紹介されています。
5 Mac側でスピーカー設定がされていない
ラップトップタイプだと自宅での仕様と外出時の仕様と違う場合もあるでしょう。
自宅ではスピーカーを使っているが外では………。
という場合など、環境がよく変わる人や状況で使い分けている人に起こる、あるあるです。
「我々は一枚岩でなければならない」とクリムゾン・タイドの艦長が言っていたように、
Macもまた我々を試しているということなのでしょう。
Macとダビンチリゾルブの両方で同じ設定にしておく必要があります。
こちらもVookのBlackmagicDesign公式のトラブルシューティングで紹介されています。
6 ダビンチリゾルブのバスの設定が出来ていない
マイクの入力が来ないという一番の原因がダビンチリゾルブ側でのバス設定です。
オーディオインターフェースでやっているからOKだと思っていると、ここで躓きます。
ダビンチリゾルブには、モノラル(1ch)、ステレオ(2ch)のトラックが複数あり、
どこにオーディオインターフェースのチャンネルを配線するか決定する必要があります。
この設定がされていないと、
タイムライン上の音は再生されるけどマイクの入力が来ない状況が起こるのです。
この設定については、
こちらもvookのVookのBlackmagicDesign公式の記事で紹介されています。
上記のトラブルシューティングをしてもマイクの入力がなく、解決しない場合について紹介します。
それでもマイクが入力が来ない時の解決法
オーディオMIDIの設定がおかしくなっているのが原因です。
Macのオーディオ設定は、システム設定の中の「サウンド」しかないと思っている方も多いと思います。
かくいう自分もそうでした。
しかし、Macの中にAudioMIDIというアプリケーションがあり、その設定が
オーディオインターフェースに設定されていないことで、
ダビンチリゾルブ側にインプットが流れていかないことが原因でした。
MIDIの設定はMIDIキーボードなどの設定だけだと思っていたら、
スピーカー設定にも影響を与えていました。
確認すると、オーディオインターフェースもしっかりそこで認識しており、
マイクやスピーカーの設定に影響を与えていることが分かります。
このようなトラブルが起こる要因
さきほど、少し話をしましたが、ラップトップなど環境をよく変える人に起こりやすいと思います。
かくいう自分もデスクトップのMacを使っていますが、
動画編集以外では、スピーカーは電源を切り使う事はそれほどありません。
スピーカーの設定をよく切り換えていたり、
オーディオインターフェースのアップデートなどで、
ケーブルの抜き差しをよく行っていたためでしょう。
アップデートなどを行った際に、AudioMIDIの設定が、
Mac側のマイクに戻ってしまっていたと考えられます。
設定の変更方法
1 マックのダッシュボードにアクセス
2 「その他」に入る
3 その他の中にある「AudioMIDI」のアプリを起動
4 左のタブに表示されている部分のマイクマークとスピーカーマークを確認
5 設定したいデバイスの名前の部分で右クリック
6 「このサウンド入力(出力)装置を使用」を選択し設定する
オーディオの試聴環境をよく変えている人は、
このトラブルで解決できる可能性が高いです。
似たような問題を抱えている人は、こちらの解決法を試してみてください。