屋外でのワンオペ撮影やVlog撮影において「照明やサブカメラを立てたいけれど、ライトスタンドが重くて運搬やセッティングを考えると持ち出す気が起きない…」「現場でのセッティングに時間を取られてシャッターチャンスを逃してしまう」といった悩みを抱えたことはありませんか?
ワンオペ撮影では、機材の軽さと設営のスピードがそのまま撮影時間に直結します。
従来のライトスタンドは凹凸が多く複数のスタンドを持っていこうとすると、面積をとってしまうのが課題でした。
そんな中、三脚・撮影機材ブランドのCOMANから登場したのが「Coman スタンド MT68」です。
本記事では、注目のポータブルスタンドである「Ulanzi AT-05」と比較しつつ、この新発想スタンドの機能性、質感、そして現場で使ってわかったリアルなメリット・デメリットを忖度なしでレビューします。
「ワンオペ現場の機動力を極限まで高めたい」と考えている方は参考になると思います。

スペック
Coman MT68 基本スペック一覧
| 項目 | 詳細スペック |
| モデル名 | COMAN MT68 ビデオ/ライトスタンド |
| 伸縮段数 | 7段伸縮 |
| 全高(最大伸長時) | 約211.8cm |
| 最低高 / 最小収納長 | 約47.0cm |
| 本体重量 | 約0.88kg (約880g) |
| メーカー公称耐荷重 | 脚部:約5.0kg / 雲台:約3.0kg |
| 推奨機材耐荷重(実測体感) | 0.5kg ~ 1.0kg 程度(Vlogカメラ、小型LED等) |
| 素材 | アルミニウム合金、PAプラスチック |
| 雲台機能 | 一体型雲台(360°パノラマ回転 / 180°チルト対応) |
| ネジ規格 | 1/4インチ標準ネジ |
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回転ネジ・ワンタッチ自動ロックによる「足の簡易セッティング」
Coman MT68最大のポイントが、底部に搭載された「誤操作防止ロータリーノブ」と「タッチ式自動ロック機構」です。従来のライトスタンドのように脚部を開くために1本ずつのノブを緩めて引っ張り出す必要がなく、底部のダイヤルノブをカチッと回転させて地面に押し当てる(接地させる)だけで、一瞬で脚がスムーズに展開・固定されます。
現場に到着して「即座にライティングを組みたい」というシチュエーションで便利です。
ロータリーノブが視覚的に分かり易く、ロックを解除しボタンを押し込むだけなので、迷いが生まれません。
セッティング速度はアドバンテージになります。
ロック状態が視覚的・感触的にはっきりとわかるため、正しく固定されているかを一目で判断できるのもポイントです。
メリット/デメリット
- ワンタッチ感覚で脚が開くため、設置時間を数秒レベルまで短縮できる。
- 視覚的にロック・アンロックが判断しやすく、移動時の誤作動を防げる。
- ロック機構のパーツの一部に薄手のプラスチックが使われており、ラフな扱いをすると破損のリスクがある。
- 自然豊かな場所(草むらや不整地)で使用すると、可動部に砂や小石が噛み込みやすい。
実際に使ってみた感想
実際に使ってみると、ロックを解除してパパッも開くので、スピード感を落とさずセッティングできます。
即座に自立するため、動きながらロックを解除し、その場についたら足を広げるというようなこともでき、スムーズです。
ただし、脚パーツの樹脂素材で重さがありません。ロック機構も樹脂で出来ており、ぶつけるとすぐ破損しそうな感じが残ります。
多分一度壊れると機能としても使えなさそうなので、怖い部分でもあります。
AT-05と比較してロック機構が視覚的に分かり易く誰でも取り扱えるという点がMT68との違いだと感じます。
AT-05は誤操作防止を意識しているため足よりも奥に位置しています。初めて触るような人だとデザインに溶け込んで、
ロック解除が難しく感じるはずです。
MT68ならば見て分かる構造になっている点が、誰でも操作を理解できるデザインをしていると感じました。
耐久性の点は気になりますが、デザイン性と誰でも取り扱える点で一番評価できる構造だなと思いました。
スピード重視の方にも向いていると思います。

スリムに収まる「一体型雲台」の携行性能
MT68の頂部には、あらかじめチルト(上下180°)およびパノラマ(水平360°)に対応した雲台機構が組み込まれています。
雲台の外形サイズが折りたたんだ状態のポールの太さとほぼ同一になるようフラットに設計されています。
通常のスタンドはこのような機構はありません。ライトや照明側に角度を調整できる機構が設けられているからです。
とはいえ、現代では、そのような本格的な照明だけでなくても明るいものは存在します。
価格を抑えたパネルライトやコンパクトなLED照明。
こういった物には1/4インチネジ穴が設けられているだけで角度を調整できる機構はありません。
こういった小型の照明を取り付ける場合、MT68は効果を発揮します。
また1kg以下の軽量のカメラも取り付けることができます。
しっかりと高さのある形で自撮りをしたい。
そんなVlogerのためにあっていると思います。
メリット/デメリット
- 突起物が少ないため、リュックのサイドポケットや三脚ホルダーに引っかからずに収まる。
- 雲台自体の重量が極めて軽いため、頭重感(トップヘビー)にならず持ち運ぶ際のバランスが良い。
- 雲台の固定力が控えめで、メーカー公称耐荷重(3kg)に対して、実際の安心感は1kg程度が限界。
- 一眼レフのようなカメラの場合、角度をつけて固定しようとすると、おじぎ(お辞儀現象)が発生する。
実際使ってみての感想
デメリットでも書いたように、カードサイズの超薄型LEDパネル(UlanziやColbor等)くらいの重さしか耐えられない印象で、
コンパクトカメラを取り付けるのは、いつお辞儀をしてスタンドごと倒れるかもしれないという恐怖感があります。
DJI Osmo Pocket 3、あるいは軽量スマホホルダーを取り付ける分には申し分ないですが、
雲台の耐久力が重量を意識してかなり弱いので、そこが大きなデメリットになっていると感じました。

自重880gを実現する「マテリアルとビルドクオリティ」
全体的なメイン素材には軽量なアルミニウム合金と強化PA(ポリアミド)プラスチックを採用しています。
金属の使用箇所を必要最小限に抑えることで、2m超の長尺スタンドでありながら「約880g」という驚異的な軽さを実現しています。
「とにかく軽い」。持った瞬間に誰もが実感できるポイントです。
AT-05と比較してしまうと軽さは実感でき、カメラバッグにくくり付けてもいいかなと感じさせてくれる重さです。
メリット/デメリット
- 長時間の徒歩移動や電車移動でも負担にならない圧倒的軽量性。
- 女性や筋力に自信のないクリエイターでも片手で軽々と取り扱える。
- プラスチックパーツが多く使われているため、高級感には欠け、ややチープな質感が否めない。
- 金属製スタンドに比べて衝撃に対するタフさが低く、強い衝撃でパーツが割れる懸念がある。
- 実際にカメラや照明を取り付けるとポール部分の強度に不安を感じるような揺れが出る。
実際使ってみての感想
手に取った瞬間の第一印象は「軽い!でも質感はプラスチック感が強め」というものでした。
決してビルドクオリティ(組み立て精度)自体が低いわけではないですが、照明やカメラを取り付けてみると不安を感じます。
全体的な軽量化のせいで、ポールの強度や揺れに不安を感じるような点があります。
まず、取り付け時の揺れがすぐ収まらないというかプラスチック特有の重さに耐えるようなたわみ感がありました。
どれくらいのものを載せるかにもよりますが、
ポール部分の強度を考えると500g程度の重さに抑えておいた方が良いのではという感触です。
サイズと重さはとてもバランスが良く、
雲台部分が引っかかりを作ってくれるためカメラバッグの横にくくるような取付けも可能だと感じます。
見た目の高級感を求める人には向きませんが、「1gでも荷物を軽くしたい人」や「一人Vlog」「夜散歩」みたいな時々引き絵が必要な人にとっては、ちょうどいいのではと感じました。

最大2.1m超まで伸びる「7段ポールと安定性のリアル」
ポール部は7段の伸縮構造になっており、全開時には最大約211.8cm(2.1m超)の高さを確保できます。
高所からの俯瞰ライティングや、人物の頭越しからの照明照射が可能です。
収納時は約47cmというコンパクトさでありながら、伸ばせば自分(成人男性)の背丈を超える2m以上の高さまで届くので、
この手の胸の高さまでしか伸ばせないような高さを犠牲するようなものではないので、
日本人であれば立った位置から打ちおろしで照明をセッティングできるので、
メガネの照明の反射を回避しやすく使い勝手が良いです。
メリット/デメリット
- コンパクト収納と2m超の全高を両立した高い拡張性。
- 高さを細かく7段階で調整できるため、ローアングルから高所まで自由自在。
- 最先端(上部)のポールが細く、最長まで伸ばすと2kg程度の機材でもしなり(たわみ)が発生する。
- 風のある屋外では、ポール全体が揺れやすく安定感に不安が残る。
実際使ってみての感想
室内での無風環境であれば、使えるかなという感想です。
まず、ポールの強度に若干の心配があるので風の影響も受けます。
1kgクラスのものを付けていると揺れが収まりづらく、風に吹かれるだけで倒れそうな心配があります。
また足も軽いので、重量で支えるようなことも難しく、整った地面でないと使いづらい印象です。
そうなると色々な場所で撮りたいVloggerにも合っているのか?
という疑問になるのですが、都会であればOKなのかなという印象と高さを160cmくらいにまで落とせば安定感は増しますので、
その辺りでの使い勝手で選ぶのかなというのが感想です。
風対策として、足元にカメラバッグや荷物を置いて倒れないように工夫するのが屋外では良いのかなと思います。
総じて重量とのトレードオフが大きく、実用面でも影響がでているのかなといった印象です。

競合「Ulanzi AT-05」との比較と
競合として比較されることが多い「Ulanzi AT-05」は、重さ約1.1kg~1.2kg、
アルミメインの重厚な作りとツイストロック方式を採用しています。対してComan MT68は、
約880gの超軽量ボディとワンタッチ設置機構を備えています。
構造ともにかなり似ている製品ですし、
Comanの方が後発の製品ではありますが実際に使ってみると個人的にはAT-05の方が良かったという印象です。
やはり実用面での心配が大きく、重量制限の強いMT68は使える範囲の狭い感覚があります。
もちろん、ターゲットの違いという部分はあると思います。
とはいえVloggerでも一眼レフを持っている方は多いですし、ワンオペ配信者のような人でも、
使える場所に影響を受けるとなるとサッと撮るための準備が多くなり、
結果的に効率的になっていない。なんて感じになるのではと感じます。
AT-05は重量の面ではデメリットがありますが、その分、汎用的に載せられるものが多く
足がアルミで重量を稼いでくれているおかげで、風の揺れに対する効果も大きく、使い勝手が良かったです。
とはいえ、ワンタッチで足が開いたりと、ストレスを感じさせない良い所もあるので、良い機構は残しつつ、
現実的に使い勝手のいい改良がされてくれると良いなと思いました。

総合評価
Coman MT68は、機動性を重視しつつ、Vloggerの方が持っている小型スタンドではできなかった高さまで伸ばせるスタンドというところなのではないでしょうか。
- デザイン・携行性: ★★☆☆☆(880gの超軽量&スリムな雲台一体型)
- 設営スピード: ★★★★☆(回転ノブ+タッチ自動ロックで爆速設営)
- 高さ・拡張性: ★★★☆☆(コンパクト収納から2.1m超までカバー)
- 剛性・耐荷重: ★☆☆☆☆(高所でのたわみや風への強さには注意が必要)
Vloggerの方が持っているような小型スタンドと比較してしまうと、重さも携帯性も悪いはずです。
とはいえ、メガネの反射をどうにかしたいや、正面からのペタッとした光りをどうにかしたいという方には、
2mの高さは変えがたいメリットになります。
AT-05とで比較してしまうと華奢すぎて載せたい物が載せられず使えないといった印象になると感じました。
それでも照明は本当に小さいもので良くて、取り回しと徒歩での機動性を重視するのであれば、MT68は良いですし、
リュックの横にもくくりやすく運搬面での心配も少ないので合っていると思います。
おわりに
「機材を軽くして歩きやすいセッティングにしたい」「上から光りを当てて、
ちょっとオシャレにしたい」と感じているワンオペクリエイターやVloggerの方にとって、
Coman MT68は持っておいていいものだと思います。
自身の撮影スタイルや手持ちの機材重量(500gぐらいが目安)と照らし合わせ検討してみるのはいかがでしょうか。