物語には起承転結があり、その面白さは最後の感動に掛かっていると言っても過言ではありません。
ストーリーの組み立てに必要な起承転結を探すのは、意外と難しく大変です。
そこで起承転結を簡単に組み立てるための方法です。
商品紹介などストーリーを探しづらい分野でも簡単に物語の組み立てが出来ます。
ポイントは関連している苦労や辛い体験をピックアップすることです。
どのようにしてストーリーが生まれるのでしょうか。
感動は、コントラストによって演出される。
ストーリー上でのコントラストとは、悲しい出来事、辛い出来事と喜びや達成の落差の度合いです。
物語の主人公に大きな試練や壁があったからこそ、最後の場面の感動が際立ちます。
ですので、苦労もなく歓びや幸せなシーンがあっても「だからなに」となってしまいます。
感動はデザートのようなものです。
最後に少しだけ、食べる甘さが心地よいのです。
結婚式の披露宴の演出に学ぶ
結婚式で感動した、しなかったの差ってどこにあるのか。
客観的な視点で見ていたことがあります。
新郎新婦との個々の関係性によって感動とは変わってくるので、一概には言えません。
しかし、個人的な見解として感動的な披露宴は共通して感動のポイントを絞っているなと感じました。
コース料理のデザートと同じです。
披露宴の序盤は比較的楽しい演出をしている会の方が最後にぐっと来る。
周囲を見回してみると、出席者の方が涙を流している人が多いように見えました。
もし誰かを感動させ涙を流させるのを目的にしているのならば
演出の中にストーリー性を出しコントラストをつけるのがポイントになります。
感動を強く記憶に留めるためには、感動の演出に頭を使うよりも
苦労の部分を色濃く見せる方が簡単に効果を打ち出せます。
東野圭吾の「手紙」という小説が好例と言えるのではないでしょうか。
ストーリーは、服役している兄が出所するまでの時間を弟の時間軸で追った物語です。
弟が努力し、チャンスを掴み始めると兄の手紙が問題になり事あるごとに成功が遠のき苦労を強いるはめになる。
物語は最後、兄が服役している刑務所に弟が歌を唄いに行く形で幕を閉じます。
物語の流れとして大きな転換があるわけではありません。
最後の最後に奇跡の逆転も、大団円もありません。
ただ、物語は小さく収束していく流れです。
しかし確かに感動はそこにはあります。
それを証明するようにドラマや映画化されるほど愛されている物語です。
何故これほどまで感動してしまうとかというと、答えは簡単です。
物語は、弟のひたむきな生き様と諦めずに苦労と向き合う姿を永ひたすら描いているからに違いありません。
その苦労が、降り積もる砂のように心を埋めていき、気付けば涙が溢れるほどに感動してしまうのです。
ポイントは、感動を練り込むよりも苦労や壁にフォーカスしましょう。
感動とは逆の部分に意識を置くとストーリーが生まれてきます。
星は真っ暗な夜があって輝けるのであって、星が輝いているから美しいのではなく、暗闇の中で輝いているから美しいのです。
商品紹介の映像でもストーリーを活用しましょう。
ストーリーのないものはありません。
商品が何故生まれたのか、歴史や苦労や壁になっていたこと。
たくさんあるはずです。
今は映像を使える媒体が数多くあります。
YouTubeなどもその一つです。
YouTubeを広告を出す場所だと思っていませんか?
YouTubeの活用方法は一つではありません。
そのような媒体でもストーリーを活かした方が、注目を維持させることが出来ます。
起承転結を組み立てるよりも苦労や壁になった部分を探しましょう。
起承転結のフレーム填め込むよりも簡単にストーリー化できます。
皆さんもストーリーを考える時にぜひやってみて下さい。