耳の幸せを考えていたら、現代のプライベート空間のデザインが見えてきた。
ASMRとは
AMSRとは、(autonomous sensory meridian response)の略で、
視覚や聴覚を刺激して気持ち良くさせる反応、感覚のことを言います。
これらの感覚は個人差があるものの、音による気持ち良い感覚と言えばいいでしょうか。
とはいえ、ASMRは音を主体にするものの基本的には、
食事や柔らかいもの、肌触りが感じられるものなどが多いようです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ASMR
ASMRの特徴
ASMRの特徴として、普通に聞こえる音よりも耳に近い位置で、
聞こえるように設定されていることが多いです。
主な理由として、耳の近くに聞こえるような音にすることで音の持つ
細かいディティールが感じられるようになり、より繊細でリアリティーのある音となり
他の音と一線を画すものに設計されています。
また、耳元で囁くような音も同様に人気でこれらのブレス感(息使い)が
心地良いものにさせてくれるのもASMRの特徴ではないでしょうか。
専用マイクの登場
専門的な視点での特徴を挙げるとするならばマイクです。
AMSR用のマイクというのというわけではありませんがバイノーラルマイクと呼ばれるものがあります。
このマイクは、人の耳の形を摸したデザインをしており、
その形状にすることで聴感上より人の耳から聞こえる没入感が感じられるそうです。
しかし、その差は専門的な人でないと判別がやや難しく、
没入間よりも細かいディティールが確保できるような繊細なマイクであれば
ASMRであれば実現可能です。
バイノーラルマイクは3D音響などの立体音響により向いているマイクなのではないかと感じました。
耳の幸せをとは
ASMRの細かい定義はそれほど重要ではありません。
大切のは、耳が心地良い状態にあるか。ということです。
とはいえ、心地良く感じられる音は、人それぞれ多種多様です。
人の声が好きな人もいれば、食べる音や何かが擦れる音かも知れません。
とはいえ、視覚の次ぎに感性を刺激してくるものを
フェチという趣味、趣向から人類共通の快感や癒やしの一つとしてある意味、定義づけてくれたのは
ASMRが為した偉業とも言えるかもしれません。
ASMRが流行った理由として、この幸せをフェチから
世間一般的に楽しめるものになったことで新しい需要を掘り起こし、
それがバブルのように開花したと感じています。
ASMRバブルの終わり
先程もバブルと書いたように、一時期圧倒的人気だったASMRも言葉を聞かなくなるようになりました。
これらはASMRというジャンルが終わったということでしょうか。
実は、そんなことはありません。
とはいえ、ASMRという音だけで何かを人を癒やすのは終わってしまったのでしょう。
ASMRは、他のコンテンツと融合し、ある者はVtuberとして、ある者は、料理系として進化や融合を遂げています。
2025年現在では、ASMRの汎用的な部分はその他のコンテンツに吸収され、
ASMR的なプラス要素があるコンテンツとなって、
それぞれが鎬を削っているといった状況と言えるでしょう。
このことから、ASMRが再びバズやバブルを起こすということは考えづらく、
ASMRというだけのコンテツンで再び注目を浴びるのはハードルが高いように感じます。
何故、人は癒やしを求めるのか
ASMRが人気になった理由のもう一つの側面として、人が疲れていたという側面があります。
これはインターネットが普及し、誰でも情報をいつでも取得できる時代なったということでしょう。
持ち帰り残業や副業、フリーランス、リモートワークといった自宅が職場にもなり、
自由な時間や環境が実はインターネットによって浸食されてきている、そのように感じています。
環境の仕切りを失ったことで、人が個々に自律的に仕事とオフを仕切る必要が出てきました。
インターネットに繋がっていれば、突然仕事のメールが入って来るかもしれない。
そんなストレスに晒され続けているのです。
そのため、強制的に環境の仕切りを設け、インターネットからあるしゅ隔絶した環境が求められている。
そんな中でASMRは音だけの世界を作り、強制的に環境の仕切りが生まれ
それが癒やしにも繋がったのではないかと分析しています。
インターネットがプライベートを浸食している?
いつでも繋がるから、離れられないという呪縛に。
なんだかパラドックスに陥ってしまっているようにも感じます。
インターネットが心を侵食しているんでしょうか。
音による幸せはもしかしたら、最後のプライベートエリアを作り出しているのかもしれません。
そんなことに気付きました。
というのもスマホがどこにでも繋がる最適なツールになってくれているおけげで
無意識的にも繋がりを強制されているからなのではと感じています。
そして、そのスマホのつながりを解き放ったりするのに、音による空間の占領が
自分自身のプライベートを作り出しているのではないかと。
ASRMって音による幸せ時間だとは思いますが
ネットワークに疲れた人達が求める癒やしの場所なのではないかと感じたしだいです。
今日はそんなお話でした。
2025年1月12日 ASMRについて追記