消費傾向の変化からD2Cの動きが強まっています。
D2Cでは個々のプロモーションが必須となるでしょう。
アクセスから離脱を防ぐための効果的なプロモーションについて
考えてみたいと思います。
結論
サイトプロモーションが重要な鍵を握る。
D2Cによる中間マージンを省き消費者により手頃にアプローチできる仕組みは非常に魅力的です。
しかし誰もが同じような事になればまた、価格競争になってしまいます。
差別化がより求められることになるでしょう。
D2Cの場合は差別化をより短い時間で手間無く伝える必要が出てきます。
ファーストインプレッションは重要です。
具体的な戦略は後述しますが
第一印象と差別化はD2Cにおいて大きなテーマになるでしょう。
D2Cの特徴
ダイレクトに販売する直販という構造は、中間コストを省く事ができ
消費者と生産者がWin-Winになれる形です。
D2Cのシステムは10数年以上前から存在していました。
しかし一消費者が直接購入する利用者は少なくWEB上での買い物も
Amazonや楽天といったプラットフォーム型のサイトでの購入が
主流でした。
しかしコロナ禍の影響でインターネットでの購入利用が増えたのをきっかけに
認知度が増しました。
株式会社ジャストシステム マーケティングリサーチ
https://marketing-rc.com/report/report-monthly-20200701.html調査名:『Eコマース&アプリコマース月次定点調査 (2020年3月度)』
調査期間:2020年3月23日(月)~3月27日(金)
調査対象:17歳~69歳の男女1,100名
さらにSNSを活用したPRなど無料で出来ることが後押ししています。
地域を限定してなどのPR活動が容易に出来るようになったためです。
D2Cにおいては商品の購入までのプロセスが作りやすくなりました。
経済産業省の調査結果
平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)
上記の資料のようにECでの市場は飛躍的に伸びています。
D2Cの販売チャネルを持っておくだけでも価値を感じるような広がりがあります。
このような流れからもWEB上での買い物が当たり前のような流れになると
予想しています。
同時にプラットフォーム型の出店にもメリットが
なくなってきた傾向もあるようです。
主な消費者の購入経路はSNSなどでの紹介や
YouTubeなどでの紹介が大きくなっています。
ファーストインプレッションの重要性
第一印象を良くする方法は二つしかありません。
ビジュアルとデザインです。
D2Cの場合は主に自社ブランドサイトにアクセスさせ
購入するというのが大まかな流れになります。
D2Cにも様々なタイプがありますが
大型の販売プラットフォームのタイプや
総合ECサイトのようなものを別にして考えています。
上記のようなものの場合、コントロール出来る要素が少なくなり
D2Cの本来の流れにはなりません。
プラットフォームに依存した形になり
出店料や広告費用によるサイト内効果の方が高くなるためです。
自社ECでのポイントはデザイン性とビジュアルによる要素が大きくなります。
差別化の要素を文章やメリットで示す必要がないとは言っていません。
その差別化された部分やメリットを訪問者に理解してもらうためには
そもそも自社のサイト内に滞在してもらわねばなりません。
そのためにサイトのデザインとビジュアル重要な要素になります。
その中でもデザインは全体の枠組みを示していく重要な要素です。
数字で見るデザインの重要性
デザインと経営に関する最新のリサーチ結果
デザイナー向けのプロトタイピングツールを提供するInVisionが
世界規模でのデザインに関するリサーチを発表しています。The New Design Frontierと名付けられたこのレポートでは
世界中のさまざまな規模の企業や団体をリサーチを実施しました。リサーチ対象の内訳は、
大企業:71%
エージェンシー:25%
非営利団体:2%
行政:1%出典 ビートラックス
https://blog.btrax.com/jp/design-business/
金融や教育、エンタメなどの異なる24の業界から2,200を超える団体。
70%の企業が積極的に経営に対してデザインを活用してる
その結果、全体の2/3以上が、デザインを機能や見た目以外にも活用しているという事がわかった。全体の70%の企業が商品の開発や企業経営のプロセスにデザイン的考えを導入していると答えている。
デザインの浸透に関する主なアンケート結果
商品開発プロセスに組み込まれている: 66%
デザインリーダーが商品開発やエンジニアリーダーと連動している: 53%
従業員がデザインプロセスに参加している: 51%
重役がデザインプロセスに関わっている: 49%
従業員がユーザーや顧客リサーチに関わっている: 48%
デザインが経営に与えるインパクトが理解できる統計
また下記の通り、デザインの経営に対する効果としては、
効率、利益、ポジショニングなどに加え、3/4近くの企業がデザインを通じて
顧客の満足度とユーザービリティが改善されたと答えている。(サンプル数:2,229団体)
商品のクオリティに対するインパクト
ユーザビリティ改善: 81%
顧客満足度向上: 71%
業務に与えるインパクト
社員の作業効率の向上: 33%
商品の市場リリーススピードの向上: 29%
会社の利益に対するインパクト
売り上げの向上: 42%
コンバージョン率の向上: 35%
コスト削減: 30%
マーケットポジショニングに関してのインパクト
ブランド価値向上: 39%
新しい市場参入への効果: 25%
デザインパテントや知的財産権への効果: 13%
評価額や株価への効果: 10%
このように大手の企業もデザインに関しての評価が出始めている結果が分かります。
多すぎる情報は訪問者に混乱を与える
デザインは情報を精査して見やすく伝わるようにするためにあります。
ただオシャレな感じというのも大事かもしれません。
デザインの本来の目的は、情報を整理し訪問者に情報を伝わりやすくすることです。
情報過多の中では、整理された情報の方が価値が高くなっています。
情報の整理にデザインを取り入れ、重要なメッセージとビジュアルを
含めて伝えていく事が求められている感触です。
訪問者の心理的負担を減らすのが
企業の成果に繋がっていると言えるでしょう。
D2Cおいても初見を大事にし情報の整理は重要な要素です。
デザインを取り入れ、導線整理し内容を伝える事が求められています。
ビジュアル
ビジュアルは人間の情報の優位性のもっとも高い部分です。
メラビアンの法則というものがあります。
コミュニケーションの三つの要素
1971年の著書『Silent messages(邦題:非言語コミュニケーション)』における調査では、メラビアンは次のような結論を出した。まず、人と人とが直接顔を合わせるフェイス・トゥー・フェイス・コミュニケーションには基本的に三つの要素があることである。
言語
声のトーン (聴覚)
身体言語(ボディーランゲージ) (視覚)
そして、これら三つの要素は、メッセージに込められた意味・内容の伝達の際に占める割合が違う。彼によれば、これらの要素が矛盾した内容を送っている状況下において、言葉がメッセージ伝達に占める割合は7 %、声のトーンや口調は38 %、ボディーランゲージは55 %であった。
wikipediaより
現代ではどんなコンテンツ、どんな内容においても
コミュニケーションの要素があると言っていいでしょう。
視覚的要素を重視するのはとても重要です。
視覚で期待感や安心感を与え商品の魅力を知ってもらうためにも
重要な要素になります。
ビジュアルはオシャレな画像だから良いというわけではありません。
ビジュアルを決定するためのコンセプトがあり
コンセプトに沿った画像が重要になります。
コンセプトの要素には様々なありますが分かり易いものは
色合いです。
ビジュアルはデザインと連動している部分があり
全体の画像の統一感がD2Cのサイトでは重要になります。
ファッション系のサイトでは、全体が「黒」であったり
「ピンク」など色合いをサイトで統一する事で一体感を作り
色の雰囲気による方向付けがされています。
コンセプトがないものは、ちぐはぐな印象になり
サイトのフレームが小綺麗であってもデザインされているように
感じない印象を作ってしまいます。
ビジュアルにおいては内容と色合いが大きく関わり
何を伝えるかが重要な要素となっていきます。
D2C動画戦略
動画はビジュアルをより短縮強化する。
ビジュアルとデザインの重要性が少し見えて来たと思いますが
動画は写真と比べて上位の位置にあると言えるでしょう。
D2Cのサイトの場合、下にスクロールする必要があり、デザインされたサイトの場合
一画面に表示させる内容は1ビジュアルになることが殆どです。
動画は最初の画面で複数の内容や情報を短時間に印象付ける事が出来ます。
D2Cの動画においては印象付けとして活用するのがオススメです。
サイトのトップページにおいてはコンセプトにそった
イメージ動画を差し込むのがよいでしょう。
本来であれば下段にスクロースしなければならない情報を
トップのまま伝える事ができるのが一番のメリットです。
動画のワンシーンでも訪問者に興味を持って貰えればサイトの下部へと
スクロールして貰えます。
興味があれば商品への説得も高められるでしょう。
サイトトップに使うもう一つの動画
コンセプトの動画です。
イメージ動画との違いは、ここで言うところの情報量の違いです。
イメージ動画の情報は複数の情報を伝え直帰率を下げるのが目的になります。
コンセプト動画は違います。情報量は1つと言っていいでしょう。
ブランドの価値感や意味、テーマを動画で表現し
訪問者の期待感を作り出すのが目的です。
どちらも直帰率をさげ、サイトの滞在時間や興味を持って貰うのが
狙いですがコンセプト動画はやや中長期的な戦略となります。
差別化された点を伝えサイトへの再来を狙うのが役割になります。
コンセプトの動画を作る最大のメリットはブランドの価値に共感した人に
アプローチ出来るという点です。
商品が特定の人向けの物や、特定の課題を解決するもの場合
商品の利便性も重要ですが商品が作られた価値感を伝え
訪問者に共感してもらう方が、使い切りではなく長く使ってもらえる
ファンユーザーになってくれるでよう。
大きな市場ではない場合は
そのようなファンユーザーの方が価値があり
口コミによる訴求効果は課題を持ったコミュニティでは
絶大な力を持っています。
トップの動画をどちらにするかは商品の内容や
商品ブランドの位置付けによって選ぶと良いでしょう。
レビュー動画はセカンドページに
商品のレビュー動画をトップページに使うのは避けた方が良いです。
理由は通販系の商品などで使われているからです。
ユーザーレビュー型の動画のイメージに胡散臭い
強引な訴求を感じるなどのネガティブな
印象が持たれてしまっています。
ユーザーレビュー動画というだけで
商品への違和感を与えやすい状況にあります。
ユーザーレビューはより自然なレビュー動画である必要があり
D2Cサイトでは、サイトデザインと
マッチした質感のレビュー動画にしておく必要もあります。
難易度が高めになり、安直にレビュー動画を入れ込むのは
避けた方がいいでしょう。
もしユーザーレビュー動画を入れる場合には
購入ページの直近で紹介する程度に抑えておくのがベターです。
動画を作りたい時
プロモーション用の動画の作り方は分かっても実際に作るのは難しいのが現状です。
自社内で作るとなると撮影技術や動画のメリットデメリットが分かっていないと
狙い通りの動画になりません。
動画をご希望ならばソラノウエクリエイティブワークスにご相談ください。
機動性の高いシネマカメラ使用し質感の高い映像を制作可能です。
ヒアリングから制作まで一貫して担当致します。