どうやら今年(2021)秋にRX8からRX9になるようです。
Izotpoeといえばノイズリダクション(それだけではないですが)
RXシリーズの新作気になります。
何か最新情報があるわけではありません。
少しだけ考察をしていいければいいなと思います。
RXシリーズとは
RXシリーズは音声整音のための専門ソフトウェアです。
ノイズ除去のソフトとしても業界の第一線にいるソフトになります。
このソフトが見せるUIも含め革新的であり
他の類似ソフトウェアもこのUIを模倣しているタイプがほとんどになっています。
RXシリーズの進化
RXシリーズはバージョンを上げていくごとに
ラインナップが増えています。
利用者が増えたことで、ターゲット層を分ける狙いがあるのでしょう。
手軽に利用してもらうためのハードルを下げていることも考えられ
大手のソフトがハードルを下げて打ち出すというのも珍しく
マーケティングチームも優秀なのではないかといった印象を感じました。
現在のRX8では3つのラインナップがあり、エレメント、スタンダード、アドバンスの3種類です。
エレメントとスタンダードは他のソフトウェア同様に手軽に入手しやすい価格設定になっており非常に魅力的です。
とくにスタンダードは価格以上の魅力があると感じる機能になっています。
とはいえ、棲み分けはどうなっているのかを簡単に紹介したいと思います。
それぞれの機能とポイント
RXにはelements、standard、advancedの3つがあります。
それぞれ簡単に紹介していきます。
Elements
ノイズ除去体験版といった印象です。
魅力的なのがVoice−De-noiseでしょう。
どんな人にも向けて使える有効な機能です。
基本的には音とノイズ部分を分解し
ノイズ部分を除去する仕組みになっています。
ナレーターの方で宅録などをしている人には良いのではないでしょうか。
完璧な環境ではないので、エレメントの機能を使い
音を整えるのはとても有効だと思います。
とはいえ、ノイズリダクションを過信すると失敗しますので
できる範囲での良い環境を作った上で収録することを目指すのがポイントだと思います。
standard
RXの必要十分な機能がついたバージョンです。
音楽制作者向けのような内容が多い印象です。
これだけの機能があれば十分だと思います。
ソフトを使いこなせばアドバンスと並ぶ精度を出せると思える感じです。
Izotopeから発売されているneutronやozoneと組み合わせるとより効率的に
作業を進められれそうです。
advanced
ポストプロダクション向けのソフトで業界価格そのままの感じです。
機能はRXの持つ最大機能を有しています。
主に映画などの大型プロジェクト向けの機能が多く、
ノイズ除去は音声処理の機能がほとんどになっています。
動画クリエイターとしてはadvancedを持つのが
一番使い勝手が良く持っておきたいソフトなのではないでしょうか。
しかし、個人で持つにはあまりにも高額なのが壁となっている印象です。
iZotope RX8 Advanced ノイズ除去からカラオケ作成までこなすオーディオリペアツール アイゾトープ
RX購入時のポイント
RXのバージョンアップにはある特定のルールがあります。
それは新バージョンになると前バージョンのadvancedの機能がスタンダード化する
といったものです。
RX6辺りから起こっている感じですが、スタンダード版の機能が増えていくのと同時に
Advanced版の機能がスタンダード版に組み込まれている流れを見るようになりました。
RX9では、RX8のどの機能がスタンダードに組み込まれてくるかがポイントだと思います。
個人的にはEQmatchやLevelerなどがスタンダード版に組み込まれそうな匂いがしています。
スタンダード版に組み込んで欲しいのはDialog−isolate、Dialog De−reverbなどの機能なのだと思いますが、ここはadvanced版の特権として降りてこないような気がしています。
ですので、オススメとしてはRX9はスタンダード版を購入していくのが
やり方としては良いのはではないでしょうか。
https://www.izotope.jp/news/rx9pps6upgrade/
RX9の進化を予想する
RX7からAIによる機械学習機能が搭載されました。
そしてRX8ではそれを強化している動きが見られます。
Neutron3などでもこの動きが活発で
AIによる機械学習での精度向上が今回も期待できそうです。
他はzoomなどでの低レート音質の改善がRX8で見られたことです。
この機能はRXシリーズが持つ、方向性とは逆の位置に存在しているものと思っていました。
何故ならRXはそもそもプロダクション用の
ノイズ除去ソフトとしてのポジションを築いてきたので
一般的な配信ユーザーに対しての優先度が高くないだろうと予想していたからです。
この機能の追加はブロードキャスト側の制作での強い要望があったのではないかという予想と
YouTuberなどのコンテンツクリエイターを取り込みたいというマーケティングとしての動き。
なのではないかという予想です。
するとRX9では、よりコンテンツクリエイター向けの機能が強化されるのではと予想しています。
予想1
低レートの音声データを高音質化、補間する機能
予想2
低レート音声データのノイズ除去機能の強化
予想3
悪環境での収録素材の音声分離機能の強化
予想4
リペアアシスタントなどのワンクリックノイズ除去の進化
ノイズリダクションは基本的に元のデータ量に依存します。
低レートの音声データを良くすることはできません。
これは根本的な無いものから良いものにはできないという一般的なルールです。
ノイズリダクションは基本的に引き算です。ないものから引くことはできません。
Spectral Recoveryはその逆です。
ないものを補填する機能です。
AIの機械学習が過去の似たデータを当て込みしていくことで
元データを補間していくプラスの考えになります。
IzotopeがAI学習機能を強化している表れともとれるので
この機能をより強化、広く展開させていっているのではと予想します。
すると考えられるのがテーレトによるデータを
疑似高音質化させていくことなのではと思います。
この機能を発展させて感がられるのが
低レート音声データでのノイズ除去です。
低レートの音声データは分離が難しく
ノイズ除去の効果はそれほどではありません。
疑似敵に高音質化し、再度分離することで
低レートでのノイズ除去の性能をあげてくるのでは
と想像しています。
分離が難しい音声の分離
ノイズが音声と同じくらいに大きい時
ノイズの分離が難しくなります。
機械学習により、年齢や性別などの音声データから
音声成分を理解しそれ以外を除去するなどの
機能が強化されるのではと期待しています。
RX9ではどんな機能が盛り込まれるか
楽しみです。