ダビンチリゾルブではAVCHDが使えない問題への対策

ダビンチリゾルブを仕事で使っていると時々AVCHDという規格の素材を扱うことがあります。
しかし、ダビンチリゾルブで使うには……

実は最近もAVCHD素材の編集することがありまして。

今回はダビンチリゾルブでAVCHDを取り扱う時の問題について紹介したいと思います。

AVCHDとは

AVCHDとは、パナソニックとソニーが作った動画用の規格です。
動画は写真と違いデータをいかに綺麗な画質で圧縮するか。という文化があります。

それは現在でも残っていて、いかに綺麗な画質で動画を軽くするかが
映像コンテンツなどを作る時の時短(編集速度やPCのスペックを選ばないなど)になるからです。

AVCHDはその規格の中の一つで、データ量が少ないながらも高画質を実現できるとあって
ソニー製のカメラやパナソニックの放送系のカメラなどに採用されてきました。

長時間の撮影素材を当時のメディアに全て収録するためには、高い圧縮を保ちながらも
高画質を実現する必要があります。そこで生み出されたのがAVCHDです。

問題は、AVCHDという規格を編集するソフトが認識するかが問題になります。

ダビンチリゾルブの対応表に存在しないAVCHD

AVCHDは、データ量の圧縮率が高かったことと、
開発しているメーカーが双方系のカメラを中心に展開しているメーカーとあって
ドラマや映画などで利用される規格ではありませんでした。

ダビンチリゾルブの理念は映画などの編集をすることを前提として開発がされています。
そのためハイレートのRAW素材データの対応はするものの、
対応しない規格も存在するのがダビンチリゾルブです。

この対応は有料版でも変わりません。

ダビンチリゾルブでステレオ音声をモノラル2本に分ける方法

少なくなってきたAVCHD

ソニーも新しい規格が登場したことで全体的にMP4をベースとした規格になり
フォーマットが「.mp4」になりダビンチリゾルブを使っていてもなんら
遜色がなくなってきているのも事実です。

とはいえ、AVCHDは優秀な規格でまだまだ、ソニー製のカメラには残っている規格です。
データ量が多いMP4を好まない人もいるため、AVCHDの需要は消えていません。

そこで起こるのは、仕事でAVCHDの素材を受け取ってしまう場合です。
ダビンチリゾルブをメインの編集で使用していて、AVCHDの素材を受け取ってしまった場合
発生するのが、AVCHDを認識しない問題です。

AVCHDはダビンチリゾルブで表示されない

ダビンチリゾルブはAVCHDに対応していないのでダビンチリゾルブ側でファイルを認識しません。
すると素材を確認できず編集すら出来ない状態になります。

これがダビンチリゾルブでAVCHDが使えない問題になるのです。

しかし何故この問題が取り沙汰されないのか。

発信しているプロがサブの編集ソフトとしてみている常識

ダビンチリゾルブは日本では後発のソフトです。
元々カラーを調整する専門のソフトをブラックマジックデザインが買収したことで
編集ソフトとして進化してきました。

それまでの動画編集ソフトは、アドビのpremiere proやFinal Cut、EDIUSなどのソフトが主流で、
ダビンチリゾルブは今で言うところのFilmoraのような扱いだったと思います。
※Filmoraを悪くいうつもりはありません。

そのような文化の中で編集をされてきた人たちが後からダビンチリゾルブに触れたことで
AVCHDがダビンチリゾルブで認識しなくても、
premiere proで変換してダビンチリゾルブに乗せればいいなど、
無意識的にやってしまっていたからだと思います。

前提条件のように済ましてしまっていることで、AVCHDの問題が沸いて出てこないんだと思います。
さらに、時代が味方をしませんでした。

動画クリエイターのための効率化術

新しい世代は、AVCHDを使わない

YouTubeで動画クリエイターが注目を浴び、動画編集者にも注目が集まるようになりました。

彼らの世代が持つカメラは、AVCHDは一番低レートの位置づけにされていることが多く、
それよりもデータ量があるものの画質が良いMP4ベースの規格のものを
積極的に使う機会が多くなり、そもそもAVCHDを使う機会がないのも
AVCHDが問題に上がってこない原因だと感じています。

ダビンチリゾルブ17編集途中でフレームレートを変更する方法

イベント映像ではAVCHDがまだまだ使われている

1日のイベントを記録したものやイベント映像を編集し、コンテンツにしていく場合には
まだまだAVCHDは登場の機会があります。

データ量が少なく長時間撮影に向いている規格であり
記録メディアも大容量を選ばないことから、複数台のカメラを短時間で編集し、
コンテンツにするにはハードのデータ量を圧迫せずにも済むため向いているからです。

こういった仕事をダビンチリゾルブしかない状態で受けてしまった場合は祈るしかありません。

ダビンチリゾルブしかない場合の対策

動画変換アプリを使うしかありません。

無料、優良ありますが
AVCHDの素材を仕事でもらう場合、
動画の尺はかなり長いものになっている可能性が高いです。

そのため、これらの変換アプリの無料版では変換できる尺に制限があったり、
透かしロゴが入るものなど制約があります。

ここは諦めて変換を優良版の変換アプリを購入するのが無難でしょう。

Wondershare UniConverter

注意点はこれらの変換アプリは、動画素材を劣化させる可能性があるので
変換時もなるべく高いレートで変換することをオススメします。

通常の変換パターン

変換アプリであれば「4K」「最高画質」を選択しましょう。

変換の基本は、元の素材よりもデータ量の大きな規格で変換するか
ProResなどの業界標準規格とされる規格で変換することです。

ProResは現在、保存用の標準規格になっていてProResで変換できるのであれば
データ量は何倍にもなりますが、ProResで変換してしまうのが一番問題が少なくて済みます。

ダビンチリゾルブはProResに対応していますので、
変換素材を問題無く編集することもできるでしょう。

まとめ

注目されていないダビンチリゾルブではAVCHDが使えない問題の解決のヒントになればと、
思いました。何かの参考になれば幸いです。

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