FX-6はC70のライバルとなりえるか

2020年はEOS R5 R6とキャノンマーケティングジャパンの
底地からを見せつけたキャノンですが
CinemaラインではSonyが今だ優勢と言った感触です。

今回はEOS Cinema C70の同ライン機種となるだろうFX-6のスペックを検証し
FX-6の勝ち線を探ってみたいと思います。

FX-6のボタンのアクセス性の良さ

FX-6はFX-9を一回り小さくしたような筐体ですが
立てに長くFX-9のデザインに近いものになっています。

ハンドルが背面から見て右ボディ中央にあります。
ボタンのアクセスについては左側に集中しているため
ハンドルを構えたままでも様々な設定にアクセス出来るのが特徴です。

業務用のカメラは右肩構えで設計されていて、
ハンドルを右手で握る仕様から左手で基本的に全ての設定に
アクセス出来るようになっています。

カメラと違い動画は状況により設定を調整することもあり
空いている左手が素早く設定にアクセスできるのも重要な選択要素です。

とくにオーディオのレベルが左側についているのはありがたいです。
C70はモニターの収納面の奥ににつています。
操作しやすければいいのですが、あまり良いデザインとは感じません。

付ける場所が無かったのか、オート設定が基本という考えでしょうか。

個人的にはキャノンのオート機能はソニーには劣る印象で
ノイズ部分もキャッチアップしてゲインアップしてしまい
分離感が得づらい印象です。

ソニーのカメラはノイズと音声を分離するノウハウが溜まっているのか
綺麗に分離する力を持っている印象です。

とはいえ音声をキャッチアップすることにフォーカスがいっている印象で
その他の目的で音を取り入れたいという場合で使うにはやや向かないかな
と言った感じです。

ケーブル捌きが楽

FX-6は業務用カメラの一般的な配置になっていてカメラ背面
右側に出力系がまとまっています。

C70は一眼レフタイプの左側です。
しかも横に直差しの形になっていて、モニターにつけるにもケーブルが
大きく飛び出す形
です。

さらに言うと、NDのアクセスボタンが出力系の先になっているので
ケーブル挿したら触りづらくなるのは確実な、不便なデザインです。

C70はモニターが小さいので
外部モニターを付ける機会が多いと思いますが
この辺りは不満がもう出てるのではないかと感じました。

FX-6は右側にHDMI、SDIと出力があり整理されている印象です。

ですがオーディオインプットが独立して存在しておらず
ハンドルを使わなければXLRを使用できない仕組みになっていて
ハンドルを付けずにマイクを付けたい場合には極端に方法が減ってしまい
あまり良い印象を感じませんでした。

ローライト特性

α7SⅢ由来のローライト特性があり、ライトがなくてもノイズの少ない映像が
撮影可能になっています。

暗視装置と揶揄されるくらい
光の少ない場所でも明るく成立する映像が撮影可能で
ドキュメンタリーで月齢の低い夜中でも
成立する映像になる強さがあります。

ノイズも綺麗に除去されている印象で
暗部の映像も綺麗な印象を感じます。
ですがこの面はやや注意が必要かと思います。

FX-9でもノイズリダクションが効いた映像が特徴的でした。

ですがCineDのレビューではノイズリダクションが
効いていて使える素材なのですが素材にバッファーが少なく
すぐに荒れてしまう特性がありました。

α7SⅢの素材も触っていないので耐性がどこまであるか
分かりませんが、ローライトで綺麗な素材かも知れませんが
余裕のないカリカリな素材かもしれません。

とはいえこのローライト耐性の強さは
他にないメリットだと思います。

どっちがいいのか

C70と比べるとFX-6が良いです。
優位に立っているポイントは
以下の部分ではないでしょうか。

・設定、アクセスのし易さ
・携行性
・バッテリーの選択の自由度
・使用可能なレンズの充実度

ボディーの形状やデザインではFX-6です。
ローライト特性についてもα7SⅢの強さを持ち
使い勝手が非常に良いと思います。

撮影形式もどちらも似たり寄ったりな性能をしめしていますが
Eマウントのフルサイズレンズも充実していますし
すぐに物を選ばず使える点も良い点だと感じました。

FX-9のXQDからCFexpress typeAになったのも
普及具合の流れから勝手が良くなった感じていい印象です。

QXD vs CFexpressではCFexpressに
軍配が上がった印象ですし、

次の戦いは
CFexpress vs SDexpress となりそうですが
それはまだ先の話になりそうです。

カードについていうならばC70の方が
SDカードスロットになっているので
既存の手持ちメディアを使用できる利点があるので
優位性は高いように感じます。

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