RODE NTG5レビュー

RODE NTG5のレビューです。
実際に使ってみた感じになりますが参考になれば嬉しいdす。

RODE NTG5の基本スペック

・形式 RFバイアスコンデンサー
・ポーラパターン スーパーカーディオイド
・周波数特性 20Hz-20kHz
・S/N比 84dB
・サイズ H20.3×φ1.9cm
・重量 76g
・ウインドシールド
・ウインドスクリーン
・ショックマウントハンドル
・XLRケーブル

NTG5には、本体のマイク以外にも付属品が多数あり
すぐに実践使用可能な形として販売されています。

価格は7万と高額に感じますが、付属品の充実度を考えると
それほど高くないのも魅力です。

NTG5について

NTG5はファンタム電源が必要なガンマイクです。
ファンタム電源とは、カメラ本体などから
電気が供給されないとマイクとして機能しないマイクであり、
一般的な業務用コンデンサーマイクでもあります。

ですので、ファンタム電源対応のカメラを使用するか、
ファンタム電源対応のレコーダーと接続する必要があります。

ソニーとキャノンの考え方の違い

何故ファンタム電源が必要なのか

マイクは、声を音のアナログ信号に変える仕組みです。
コンデンサーマイクはその中でも微弱な音を捉えることができる特徴があります。

マイクは振動することで電気的な流れが生まれその変化が音となるのですが
コンデンサーマイクの仕組み上、マイク部分に常に電気が走っている必要があります。

そのためコンデンサーマイクには電気を常に供給しづけるために
ファンタム電源が必要となります。

Rode videomic go2のレビュー

ファンタム電源とプラグインパワーの違い

プラグインパワー対応でもコンデンサーマイクは動きません。
ファンタム電源は48VというルールがありプラグインパワーはV数の規定はありません。

一般的にはプラグインパワーは48Vよりも低いV数で稼働するものがほとんどです。
そのため、プラグインパワーに対応していても
ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクを動かないといったことがおこります。

ファンタム電源が使えるカメラは限られているため
一眼レフカメラに付けたいと考えている時は、
カメラのスペックをしっかり確認する必要があります。

RODE Microphones ロードマイクロフォンズ NTG5

コンデンサーマイクの魅力とデメリット

コンデンサーマイクは繊細な音を拾うのが得意なマイクです。
NTG5もコンデンサーマイク型のガンマイクなので、高音質で音を収録することが可能になります。

繊細さは声のブレス感や表情、細かいディティール感を捉えるのが得意と言えばよいでしょうか。

しかしコンデンサーマイクは繊細さ故に取扱が難しく高額なのも事実です。
ガンマイクは屋外での使用することが多く、フィールド使用でも耐えられる耐久性が求められます。

その辺りも含め良いガンマイクというものは、高額になりやすいのがデメリットになります。

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RFバイアスとは

NTG5の仕様の中にRFバイアスという言葉あります。
RFバイアスは端的に言えば、耐湿度性があることを言います。

コンデンサーマイクは電気を使うため、
一般的なコンデンサーマイクは湿気などの水分に反応し、
漏電やノイズを発生させるため取扱には注意が必要になります。

しかしNTG5はRFバイアス機構を取り入れているため、湿度が高い状態でも漏電することがなく
クリアな音声を収録することが可能になっている特徴があります。

NTG5レビュー

最近のガンマイクは一眼レフカメラに取り付け可能にするため
短いモデルが多く発売されているため、NTG5ですら長く感じるかもしれません。
ですが、一般的なガンマイクと比べると短くなっています。

軽量化も図られており、だいぶ軽くなっている印象です。
しっかりとしたアルミのような金属筐体なので、簡単に壊れるといった印象は感じません。

XLRのコネクターも粗悪さは感じず、一般的なXLRケーブルも負担なく抜き差しできます。
かといって緩すぎるといった心配もありません。

付属のショックマウントが優秀で、しっかりとマイクを支えてくれる印象です。
ショックマウントはライコート製でプラスチック製ですが、不安を感じる弱さはありません。

長さが短いため、ハンディカムのマイクホルダーに取り付けることも可能です。
サイズもφ19mmのため、概ねスペーサーなどを付ければ、付けられないマイクホルダーはないと思います。

音質感

ビデオマイクと呼ばれるマイクを使用したことがあれば
その違いを明確に理解できると思います。音は非常にクリアに聞こえます。

これはスーパーカーディオイドのポーラパターンという点と
周辺ノイズの少なさが大きくあると感じます。

一般的なビデオマイクは音を拾う範囲が広めに設計されているため
カメラ正面から140〜160度程度の範囲を持っているものが多いため
周辺のノイズを拾いやすい特徴があります。

NTG5のポーラパターンはより範囲が狭く、70度〜80度くらいの範囲まで狭くなります。
より正面の音にフォーカスが当たった音として聞くことができます。

音声についても声のディティール部分にあるザラつき感が少なく
ビデオカメラで撮ったような、チリチリとした感覚の中に聞こえる音声ではなくなります。

SONYのハンディーカムとの比較しての感覚はより芯のあるクリアな音になります。
純正のマイクよりも周辺ノイズは少なく
低い音で聞こえているため、正面の音声の邪魔になるようには聞こえませんでした。

ディティール感が増したことで声の鮮度は、あがったように感じます。

音声収録にフォーカスしていて、ローミッドの辺りが強く、
全般的に正面に張り出してくるように聞こえます。

そのため、音声収録に最適なガンマイクに感じます。
ポーラパターンの違いによるものではなく、NTG5の特性のような聞こえ方といった印象です。

効率化を極めたら、落合陽一と同じ環境だった

使える距離

1.5m以内がまで使える距離になると思います。
2mくらいにまでなると、周囲の音も気になったり
出演者に声を張ってもらう必要性が出てくる
可能性が出てくる感じです。

3m離れると、周囲の音が気になるようになります。
声も空間リバーブのかかった音になり、音が遠くに感じるようになります。

これは距離感の感覚は違えどどのマイクでも同じ現象が発生しますが
ビデオマイクよりも音が鮮明な分
空間の距離感を強く感じたり周辺ノイズも鮮明さが増して感じます。

環境音として成立する場面もありますが、音像の距離感がはっきりしている分
明確な狙いがない限りはネガティブに響くかもしれません。

Rode video mic go2と比較して

音の質感はNTG5に近い印象があり、音声部分が前に押し出してくる感じがあります。
周囲のノイズ感が低く、ビデオマイクのような
チリチリとした感じが非常に低いのが印象的でした。

Video micgo2も驚くほどクリアに聞こえますが
あくまでもvideo micgo2は1m以内での近い距離でのみです。

NTG5は距離がある程度離れても、声をしっかりと捉えている印象です。
さらに小さい声にもしっかり反応してくれるのがNTG5の強みだと感じます。

NTG5の価値

音声は動画の映像とともに撮り逃しができない部類のものです。
マイクの音が違うだけでクオリティーはワンランク上がったように感じるのが音質の違いです。

ノイズ感の少ない、クリアな音は言葉が素直に入って来るため
思いのほか重要な要素です。

映像とBGMだけで大丈夫な内容であればよいのですが
音声が必要となる場合、音質が低さは
クオリティーの低さに直結してしまう場合があります。

クリアで前に聞こえる要素は、より求められる時代になるので
使えるマイクを持っておくのは動画クリエイターとしては後悔しない
保険のようなものだと思います。

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