口コミマーケティングを活用する方法

誰からからの言葉、しかも良い情報というのは気になってしまうものです。
これは第三者の効果というべきものですが、どのように活かしていくべきか考えてみました。

口コミマーケティングとは

口コミの原点は噂です。
噂は良い噂もあれば悪い噂もあります。
本当に良かったものはついオススメしてしまったり、
信頼できる人の言葉からのオススメを信用して購入してしまう。
これが口コミマーケティングと呼ばれているものです。

これらの口コミは信頼性が非常に高い
これからの時代に必要なものになります。

口コミマーケティングの価値について説明をしながら
どのように口コミマーケティングを実現していくかについて検討していきます。

インターネットが価値を加速させた

個人の感想がインターネット上で誰の目にも触れられるようになったからです。
最大の弱点はその拡散力の低さです。

噂話をした人にどれだけ伝わっているかが不鮮明です。
流し聞きをしていたり、記憶から消えてしませえば効果はありません。
しかしインターネットの登場により、これらの感想が誰の目にも触れられるようになり
拡散率は格段に上昇したため、価値が生まれるようになったのです。

良いことも悪いこともすべて口コミ

口コミは操作不可能なマーケティングです。
言葉のイメージには戦略的、主体的な行動要素が含まれていますが
伝わることに対して戦略的な行動は効果がありません。

だからこそ、価値があると言えます。
人は誰しも誰かによって故意的に選択させらるのを嫌いますし、誘導されているように感じると嫌悪をしてしまうでしょう。
このような感覚になってしまうと、全ての印象が悪くなってしまいます。

本来口コミとは、普段私たちが何気なく会話している中にもあるものです。
普段話の中心は何を話しているでしょうか。

多くは、誰かの愚痴や不満ではありませんか。
その中のスパイスとして良い話が間に入ってくる。

そんな印象を感じていると思います。
良い話は悪い話より少ないのが現状です。

口コミマーケティングは戦略的手法は通じない

マーケティングとは、顧客や市場のニーズを探り商品開発やサービス向上によって、売れる仕組みを考えることです。
口コミマーケティングが信頼される理由は、これらの上記の戦略の影響を受けないからに他なりません。

友人や信頼のおける人物の言葉だからこそ、プロモーションや宣伝と感じないのです。
ですので紹介率が高くなります。

逆に言えば、分かり易い宣伝戦略は本来のマーケティングとは遠ざかるでしょう。
最近ではSNSを活用したバズマーケティングがあります。
しかし、それらの戦略も企業側の手が入りすぎてしまうと成功に繋がりません。

口コミマーケティングは戦略が立てられない点が最大の利点である部分を理解する必要すると本質が見えて来ます。

ネットが信頼出来ない時代へ

信頼は、友人の噂話に戻りつつある。
テレビやインターネットがリビングにある前は全て口コミでした。

しかし今はインターネットの時代です。
テレビ、スマホ、パソコン、情報を収集する窓口は星の数ほど存在しています。
インターネットには匿名性という曖昧さがあります。
インターネットの匿名性を利用し、偽装レビューや口コミ効果を狙ったやらせが蔓延してしまいました。

信じられる情報は、最終的にはユーザー本人が見聞きしたもの。
信頼のおける家族や友人へと収束していきています。
だからこそ、本来目指すべきマーケティングを活用することで期待以上の効果を得られるのです。

口コミを効果的に利用する方法

完成されたプロダクト。
提供するサービスがお客様にとって十分であるかを検討する必要があります。
これがマーケティングを行う上での最低条件になるでしょう。

その条件が満たされている点を加味して効果的に行うためには、幾つかの方法があります。
米国の口コミマーケティング協会が紹介している、口コミの方法です。
影響力のある人物を見つけ出し、協力してもらう。

ロバートチャルディーニの著書「影響力の武器」の中にも権威性の効果が期待されています。
権威性には、専門分野以外にも秀でているという人間的な評価が付加されます。

インフルエンサーマーケティングでは、影響力のある人物に商品を紹介してもらう手法があるように芸能人が商品のレビューをするようなことが主な手法です。

注意点は、このような手法もやらせが行われ懐疑的な一般層がいる点です。
ですので、本来のアプローチは影響力のある人物に商品やサービスのファンになってもらうことです。
紹介を強要するのは避けた方が良いでしょう。

キットカットに学ぶ口コミの好例

受験時のキットカットのキャンペーンは口コミマーケティングです。
これらの方法を使った「キットカット受験生応援キャンペーン」は、ご存知の方も多いと思います。

受験キャンペーン以前は、母親が子供に買い与えるお菓子という認知しかありませんでした。
売上に悩んでいたネスレは意識調査をしたところ、中高生の受験の験担ぎに使われているのを耳にします。

そこでネスレは、受験シーズンに合わせて上京し一人ホテルに泊まる学生にキットカットと応援メッセージを添えた手紙を贈るキャンペーンを行いました。
結果、受験で不安な学生の気持ちが和らいだとお礼の手紙を出す人が現れます。

このキャンペーンは受験生や受験を応援する両親の心を捉えたのです。
次第にキャンペーンは日本中に広がり、現在ではスタートから10年以上続くキャンペーンとなりました。
受験シーズンにキットカットのイメージを植えつけることに成功したのです。

ポイントは、起点が見込み客である点です。
キャンペーンの大小ではありません。
口コミマーケティングの成功の可否は、誰かにこの感動を伝えたいという体験をターゲット層に与えられるかという部分に掛かっています。

ビジネスの大小に関わらず取り組める

企業規模に関係なく取り組めるマーケティングです。
何故なら広告塔はお客様や見込み客なので発信するための広告費は不要になり、新聞やチラシ、ラジオなどの広告出典費を削減出来るからです。

商売には商品とお客様は必ずセットになっているので、これらのプロセスを改めて構築する必要もありません。
ですので、どのような媒体でも活用が可能となります。

正しいインフルエンサーの活用法

選定とアプローチが鍵。
拡散力がSNSやYouTubeの登録者数で判断してしまうのは危険です。

効果的な拡散力を得るには、インフルエンサーと商品や業態とのマッチングが大きく影響します。
何故なら口コミマーケティングの本質は、オフィシャルに発信するものではなく、裏話として発信されるべき情報だからです。

これは影響力の武器でいうところの「権威性」と「稀少性」に関わっています。
インフルエンサーが話題に上げてもらうためには、
その人が業界についてある程度見識、興味をもっている人である必要があります。

最近話題の仮想通貨の例が分かり易いでしょう。
仮想通貨の浸透が好例です。

興味のフックは最小限の労力での資産の拡大となります。
そしてどの通貨が良いのか、買いなのか、売りなのかは権威性と口伝えでの話による信頼性です。

もう一つのポイントアプローチについては、契約や提携をしないことです。
受動的なスタンスを取り続けるのは継続的な成果を出す秘訣です。

主体的なアプローチとして定期的な発信の確約等が一般的ですが、これらは本質的にはやらせになります。
これらのやらせはインフルエンサーと言えど近しい人には見破られてしまいます。

人間誰しもその点は心得ています。近しい人にはそのような裏話の話題としては扱われません。
逆に「そのような話を依頼されている」とネガティブな話題となる可能性が高いのです。

アプローチの範囲としては、機会と場所、商品の提供までに留めるのが良いでしょう。
多くを要求してはいけません。
インフルエンサー側からアプローチしてくるのを待つのです。

大規模に行う口コミマーケティングの手法

BtoC向けで有効なマーケティングはTVCMです。
動画マーケティングでも重要視されているのがマーケティングになります。

TVCMの本来の狙いは、大衆の意識を固定化することです。
右も左も同じ話題を口にしていると信頼や興味の対象になります。

これは、集団心理の一つですが経済成長当時の日本では広告の媒体が少なく、とてつもない効果を生み出していました。
しかしインターネットによる情報の自由化により、多様性が生まれその効果は日々減少しています。
現在、CMで効果として注目されているのが
話題を生み出すフック作り
です。

学生時代を思い出して下さい。
教室で注目を集めるのは、誰だったのか。
新しい話題を持ってくる人ではありませんでしたか。

誰しも注目されてたい、周囲から評価されたい気持ちを持っています。
誰しも話題の中心でいたいと考えるのです。

WEBCMで成功しているのはこのような、明日の話題を提供しているようなCMです。
商品の説明よりも、ターゲット層の感情にフォーカスしているかが重要と言えます。

動画の即効性と信頼性

動画は文章などの他媒体よりも即効性があります。
情報過多の時代では文章を読むことすら「遅い」「疲れる」といった感情を抱くようになりました。
可能な限り短時間で多くの情報を伝える手段として動画は現在最速の媒体と言えます。

信頼性とは嘘と真の判断がし易いかという点です。
ポイントは分かりやすさの方になります。
以前は嘘は禁じ手でした。

しかしTV番組やメディア文化の反転によりCMのようなメディア媒体では
嘘も分かり易いものは許容される傾向が強まっています。

映画が好例と言えます。
実際にはあり得ないようなアクションも「映画」という枠ならば許容出来てしまうと思います。

CMの場合はその枠組みが曖昧ですが、視聴者の判断として分かり易い嘘はフィクションとして面白おかしく捉えられます。
ここでは、曖昧さが視聴者のストレスになるので明確に分けるとより良くなるでしょう。

そしてCMのポイントは話題性です。
話題性において重要なのは真実ではありません。
面白さや興味、引きつけです。
その点を鑑みるとCMでのポイントはストレスにならないように構成することと言えるでしょう。

口コミを発生させる仕組み

口コミの本質は感動です。
この感情にかなうものはありません。
人は、予想を覆すだけで感動を覚えることがあります。

大それたことをする必要などないのです。
些細な気遣いやサービスこそが重要になります。

ポイントは、人間性があるかという点です。
心遣いや配慮は、お手製であったり人の温もりを感じられるものが効果的と言えます。

レストランでのちょっとした声かけや気遣いにサービスの満足度は飛躍的に向上します。
対面でのサービスでは無い場合にはメールなどの文章などに人らしい優しさがあるかが重要となるでしょう。

口コミの力を活かす

再び噂話の起点になるフックを用意するのがポイントです。
口コミを加速させるにはリツイートやシェア、リンクなどを引っ張るための媒体があると口コミの速度が加速します。

噂話は聞いた瞬間にそのものを確かめたくなるからです。
そして噂話の賞味期限は長くありません。
噂話を聞いた当日までが記憶に残っている時間でしょう。

鮮度が高く一番関心を抱いているのは噂話の直後です。
噂話の真相を知りたいと感じた時にその証拠となるような映像コンテンツがあると
関心の持続性は高まります。

まとめ

・口コミはコントロール出来ない。
・口コミを生み出すには、顧客の体験の場を作る。
・口コミマーケティングは一番信用度の高いマーケティングツールでもある。
・提供する商品の品質が口コミに影響する。
・口コミを持続させるフックを用意する。

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