既成概念どんでん返しを利用したストーリーの作り方
既成概念どんでん返しとは
当たり前と思ってしまう常識を利用する手法です。
通常のプロセス通りを想像させてどこかで、ひっくり返すという手法です。
映画マトリックスでは冒頭で使われています。
それは、現実世界は実は仮想現実だった。
というものです。SAOのように仮想現実にダイブするという現実→仮想
というものではありません。
現実だと思っていたものが仮想だったという
どんでん返しです。
仮想現実がどんでん返しになっていない理由
確かにと思っても、これがどんでん返しになっていないと思う人も多いかと思います。
既成概念どんでん返しは仕組みなので
実際にどんでん返しというカタルシスになっていない場合もあります。
マトリックスの仮想現実へのどんでん返しになっていない理由は
物語の導入であり、物語本編へのフックとして利用されているだけだからです。
マトリックスから学ぶどんでん返し論
マトリックスにはもう一つのどんでん返しがあります。
それはマトリックスリローデットの終盤に登場するマトリックスの創設者(プログラム)
アーキテクチャとの会話です。
マトリックスでは、第1作から現実世界の危機と仮想現実からの攻撃を打破し
マトリックスに打ち勝つための唯一無二の救世主がネオただ独りしない存在として描かれています。
そして第2作、リローデットでは救世主としての自覚に芽生え、本物の救世主として
マトリックスに反撃を仕掛けていく様が描かれているのです。
しかし、アーキテクチャとの会話で判明する事実はその常識を覆します。
それは、救世主は過去に何度も存在し現実世界も何度も崩壊していた事実に加え
その崩壊と再生もプログラムによる循環作用であったという点です。
ネオやモーフィアスもまたアーキテクチャの手のひらの上で
踊らされていたという衝撃的事実です。
ここで大事なのは、カタルシスの有無です。
カタルシスしすにはプロセスが必要になります。
同時に感情を引き込む必要があります。
その流れを作れれば、誰もが納得するどんでん返しが完成します。