Da VinciResolve17の登場からおよそ1年が過ぎそろそろ
ベータ版でもDa VinciResolve18が出そうな頃ですが
今回はDa VinciResolve18に期待することを書きたいと思います。
※ 発表されてしまいましたね。記事を書いた日が発表前でしたので、ご了承ください。
安定性が増したダビンチリゾルブ
ダビンチリゾルブ12辺りから使っていますが、その時は
挙動がかなり不安なところや日本語対応しているとバグるなど色々あった気がします。
ですが、ダビンチリゾルブ17ではそのようなトラブルも少なく
致命的なバグはあまり感じられなくなりました。
安定性が増したことで安心して使えるのも非常にありがたいと思っています。
周辺機器への対応から、細かいバグの対応を含めると月1くらいのアップデートがあるのも
開発を常にしている安心感が感じられて好感を抱きます。
ダビンチリゾルブが目指しているライン
現在ダビンチリゾルブがライバルとしているのは、
Adobe PremiereProの位置にいると考えます。
日本では、最もスタンダードな業務用ソフトとして浸透している面があります。
次に業務用ソフトして名前が出てくるのがEDIUSになります。
ですが、プレミアプロのラインに立つにはまだまだ日本では時間が掛かるでしょう。
その理由として
現在の市場シェアの割合の調査資料が見付からなかったのですが
現状ポストプロダクションの導入ソフトウェアの縛りが影響するので
そこにマッチしているソフトを使う必要があります。
そのため、基本的に日本で業務用ソフトとなると
プレミアプロまたはエディウスを使う必要があるといった形です。
ポストプロダクションなどソフトウェア以外の機器との連携もあるので
簡単にソフトを乗り換えることはできません。
ポストプロダクションや、ホスト側の使用ソフトに影響を受けない仕事であれば
ダビンチリゾルブなどが仕事でも使えるといった形になります。
そのため、考えているBlackmagicDesignが考えている戦略は
二つの路線があるのではと感じていあます。
一つは映画制作での利用
映画制作やNetflixなどの映画レベルのクオリティーでは
カラーグレーディングでダビンチリゾルブを利用されることもあります。
そのような規模感での展開もこれかも続けていくと考えられます。
二つ目はハイアマチュア、YouTube編集向け
一般的な業務利用は、まだまだポストプロダクション側の問題があり
普及は進まないと感じていることも分かっているのだと思います。
しかしYouTube編集などでは、そのような場所を通さずアップロードまで行えるので
その辺りの編集者向けに力を入れているのでは感じています。
一般的な利用者層を増やすことで、現在の業界へのパワーを強めたいというのが
BlackmagicDesignの思惑なのではと感じています。
→予想が外れてしまいました。
そのため、YouTube編集者に寄り添う形での開発は
積極的にしてくるのではと感じています。
シネマティックブームの終焉
シネマティックな表現の大きなブームは終わりつつあるように感じます。
使い方やティップスでのYouTuber的な盛り上がりが一通り終わったように感じました。
日本の盛り上がりはシネマティックな表現に合わせてダビンチリゾルブにも注目が
向けられていた感触がありましたが、このブームの終了により次はどこに向けて
製品をアピールしていくかが気になります。
この点から考えると、YouTube編集者へのアプローチ
ファイナルカットプロの代替として利用して貰いたいといった
思惑があるのではと推察しています。
するとファイナルカットプロよりも優れている点や
プレミアプロと並ぶような機能の充実化が次の
課題になってくるのではないでしょうか。
ダビンチリゾルブ18に期待したいこと
基本的には二つの視点で考えています。
一つはYouTube編集者向けのような機能強化に対する進化の予想と
二つ目は、動画クリエイターとしてのカラグレから素材に対するアプローチの進化で
実装されるのではないか、実装してほしい機能を書いていきます。
文字起こし機能
YouTube編集向けではプレミアプロもかなり力を入れている節があります。
その一つとして、テキストの文字起こし機能です。
音声を解析し、文字起こしをする機能を実装しました。
別途利用料を取られないのは魅力ですが、
そもそもクリエイティブクラウドの価格改定などもあるため
月額のサブスク利用料に含まれている形になります。
ダビンチリゾルブでもYouTube編集者向けの機能を強化するのであれば
文字起こし機能は必須となってくるのではないでしょうか。
Adobeの囲い込みが強まっている中ダビンチリゾルブは
どのような機能強化を目指すかが注目点になります。
Studio版の利用になることは想定されますが、
ダビンチリゾルブで文字起こし機能が日本語含む対応することになれば
魅力が更に高まることが期待できます。
→実現しませんでしたね。今後のアップデートに期待です。
BGMの自動調整機能
またもやAdobeにも導入されている機能ですが、
BGMの終わり方や切り方を調整する機能として導入されている機能です。
動画の尺に合わせて音楽の長さを調整できるのは魅力です。
動画を作る時に悩ましいのは、BGMと動画尺が合わないことです。
この機能もプレミアプロに導入されている機能です。
ダビンチリゾルブにおいてもこの辺りの機能は、
導入してくるのではないかと予想しています。
しかし問題点は、プレミアプロのようにサブスクモデルではないため
これらのシステム開発や買収が簡単ではないところです。
AIによる解析分解はダビンチリゾルブがAdobeよりも先じて導入してきましたが
サブスクモデルの強みを活かして、買収と組み込みを強化しているAdobeがここ1、2年で
攻勢に出てきた印象があります。
ダビンチリゾルブがこの辺りで巻き返しの一手として
導入してくるのではと感じています。
Flame.IOの代わりの登場
ドロップボックスの強化を意識しているようですが
Flame.IOをAdobeに買収されてしまいました。
Flame.IOとの連携を最初に強化していたのはダビンチリゾルブ側だったのですが
今回の買収劇により、ネットワーク試写やプレビュー機能が遠のいたように感じます。
これらはダビンチリゾルブ側に組み込まれるかは利用料などの仕組みから考えると
疑問ですがFlame.IOの代わりとなるものの登場が期待されます。
→今回のアップデートの目玉ですね。無料でできる点は大きな強みに感じます。
実際にどんな感じなのか分からないので使ってみないといった感じでしょうか。
被写体深度の調整
ダビンチリゾルブに搭載されているニューラルエンジンの進化を考えると
搭載しやすそうな機能です。
→ここは当たりましたね。ただ、思っていた機能なのかは気になるところです。
人物を認識し、被写体深度に対して高品質なボケを提供する機能は
実装しやすいのではないでしょうか。
この機能はiPhoneですでに導入されていますが、Adobe製品には導入されていません。
その点ではPRの点から考えても魅力的だと感じています。
メタデータからレンズを分析し、被写体深度のボケ味を加えていく機能がさらに加わると
強豪から一歩リードした強みになるのではと感じています。
深度マッピングによる輝度調整
ダビンチリゾルブのAIニューラルエンジンの進化によりLUMINAR NEOのような深度マッピングができるようになり、
動画素材の輝度調整ができるようになるのではないか。
この機能はまだ他の動画編集ソフトでも導入されていない点とダビンチリゾルブとの相性が良さそうであり、
動画素材一つ一つを大事する方向性を感じる
ダビンチリゾルブではこのようなアプローチをしてくるのではないかと感じています。
データ量の低い動画素材でもAIによる人物と背景分析ができるようになり
それぞれに対して輝度調整ができるようになると、撮影で失敗してしまった素材や
キーイングで輝度を調整したい場合などにも応用的に使えるようになり
ダビンチリゾルブの強みになるのではと感じています。
ProressRawの対応
Appleとの間での問題もあると思いますがProressRawが使えるようになると
ダビンチリゾルブへの需要が高まるのではないかと思います。
→やはりここは対応しなさそうですね。
ProressRawを使えるカメラが増えて来ている点から考えると増やして
欲しいと感じます。
コーデックの利用権利がAppleは高いというのは何となく分かります。
それを無料版では使えないと思いますがstudio版で使えるようにして欲しいと感じます。
場合によっては、アップデートに対して更新料をとる形でも良いのかも知れません。
プロユーザーであれば1万円前後でなら許容するのではないでしょうか。
その代わり、導入しづらいようなサブスク機能も盛り込む形での進化が
Adobeと真っ向から戦えるのではないかとも感じます。