カメラマンにとって理想のウェアについて考えたいと思います。
自身の健康管理とパフォーマンスコントロールの参考なればと思います。
得する人
・動画クリエイター
・動画クリエイターになりたい人
・撮影をもっとしていきたい人
得する内容
・服に対する考え方が分かる
・服の選び方が分かる
・好印象を抱かせる服とは
動画クリエイターの環境
動画クリエイターはどんな環境でいるでしょうか?
環境が見えて来れば必要な服が見えてくるはずです。
実際に動画クリエイターとしてカメラを持って動き出すと
少しは感じたことがあるかもしれません。
自分の健康管理は最後になる。ということです。
撮影現場ではあなたの地位は最下位である
ポジションの話しをしているのではありません。
守る対象の優先順位の話しです。
撮影現場では守るべきものがたくさんあります。
例えば、炎天下での撮影や極寒の冬での撮影です。
炎天下では、出演者や撮影環境の方が優先順位が高くなります。
その次ぎに機材です。機材も生き物とたいして変わりません。
厚くても、寒くてもバッテリー関連のトラブルを起こしやすく
寒ければカメラのボディの温度が下がりすぎて
起動しないというような事にもなります。
雨などの水気には最も注意しなければなりません。
クライアントがいればクライアントへの配慮も必要になります。
あなた以外の全てに順番をつけて配慮しなければなりません。
そんな事をしている間と必然的に自分自身のケアは最後になります。
どんな場所でも概ねこのような優先順位付けです。
屋内だからと安心するのは危険です。
カメラマンは他の人よりも機材を運んだり
運動状態にあり発熱しています。
温度は動かないキャストさんやクライアントさんに
合わせているので暑く感じると思います。
もしくは汗をかき、冷房で身体が冷やされ
汗冷えしているかもしれません。
このような状況で最も大事なことを
次ぎにお話ししたいと思います。
アベレージコントロール
大事なのは状況に左右されないウェア作りです。
どんな状況になってもパフォーマンが維持できる
または回復が早いウェアを着用するのが大切です。
その日1日は着替えなどの時間がないという算段で
着るものを選びましょう。
大事なのは以下の要素です。
・防水性
・速乾性
・軽さ
・耐寒性
・グリップ性
速乾系のウェアの使い方
まず最初に思い浮かべるウェアではないでしょうか。
速乾系のウェアはたくさんありますが、幾つか注意点があります。
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速乾にも幾つかパターンがあります。
間違ったパターンだと汗冷えをして
体調を崩す可能性があるので注意してください。
速乾系のウェアは主にインナーで着るのがオススメです。
主な目的は身体表面に水分を残さない事が最も重要なことです。
速乾系のウェアの中には汗で冷えるように感じるインナーがありますが
動画クリエイターは避けて方がいいです。
冷汗ウェアは服に水分を残して気化熱による
クールダウンを促すものが多く、服に水分が残ってしまうからです。
理由は動画クリエイターの場合、外に出たり中に入ったりと
目まぐるしく環境が変わります。
汗は数分で出てしまいます。
汗が噴き出した状況で、冷房の効いた部屋に入ると急激に汗が冷え
体調を崩しやすくなります。
もう一つ、汗疹などにもなりやすく、股ずれなど起こすと
進行に悪影響を及ぼします。
速乾系のウェアは汗を飛ばし
服がすぐに乾くものがオススメです。
秋や冬などジャケットなど外に厚地のものを着て
外気を遮断している場合には速乾系のウェアの外側にコットン率の高いシャツを重ね着します。
汗をかいても外側のコットンシャツが汗を吸い取り
地肌が適度に保たれます。
※ コットンシャツに汗染みが付くほど水分を取ったら交換しましょう。
難しい場合は、ジャケットを開き風を入れ乾燥させていきましょう。
これは劣悪な環境でも2日や3日間活動するための
自衛隊時代のテクニックですので、参考になると思います。
防水性のウェア
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主に上着に防水性のあるウェアを使いましょう。
天候がいつ変わるか分かりません。
多少雨が降ってきても撮影を続行する場合も多々あります。
その場合、守るのはカメラです。
自分はずぶ濡れでもカメラはなるべく雨などから守ります。
そんな時に着替える時間など与えてくれません。
ですので最初から防水性のあるウェアを着ておくのです。
場合によっては自分の上着でカメラを守る時にも使えます。
防水性のあるウェアは基本的に値段が高いです。
理想はモンベルなどの登山メーカーのレインウェアは一着持っておくのが良いです。
ですが弱点もあります。
一つ目は衣擦れしやすい素材が多くカメラ前で着ているのはやや不安を感じやすい。
二点目、登山系のレインウェアはケミカルカラー色が多く、現場によっては光の反射が気になる。
黒で防水性ある上着でオススメは
ユニクロのブロックテックパーカーです。
価格も安く、防水性も結構あります。
色合いもダークトーンが多く非常に仕事使いがしやすいので
オススメです。
軽さ
沢山の機材を運搬するときに軽さは重要な指標です。
軽さの中で留意してほしいのは
一着ごとの軽さではなく全体の軽さというこも重要という事です。
なるべく少ない服数でどんな状況にも対応できるというのが大事です。
登山家的なレイヤリング的考え方もありますが
動画クリエイターとは状況が違います。
動画クリエイターは動きの緩急が激しく
状況も目まぐるしく変わります。
※ レイヤリング的考え方とは、何層にも服を着重ねて体温管理や自分のパフォーマンス管理をする考え方
アップダウンが激しく、しかもカメラを担いだり構えたりと肩周りの可動域は十分に確保する必要があり
レイヤリング的に何層も着重ねてしまうと、肩の動きは悪くなりレクまでの時間が遅くなります。
重ね着は最小限にし、機動力を確保するセットアップを大事にして欲しいと思います。
もう一つ、重い服は容積をとります。
動画クリエイターとして容積を圧迫するのはネガティブに働く事が多いはずです。
その点も踏まえて軽さは重要な指標になります。
耐寒性
寒さに耐えるのも動画クリエイターです。
カメラを持つと分かると思いますが、鉄製の筐体から体温を奪われため
周囲の人よりも寒いはずです。
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まずは手先の保護を行いましょう。
ハーフフィンガーの手袋などがあると便利です。
厚地のものは避け、薄地でも暖かくなるものを選びましょう。
手袋は代えを必ず用意してください。
動画クリエイターの場合、現場でのディレクションで水に触ったり
チェックしたりすることも多々あります。
手袋が濡れた場合もう役には立ちません。
交換できない場合は、外して素手に戻しましょう。
場合によっては軽い凍傷になる危険性もあります。
風に対する対策
寒さは気温よりも風によるところが多いです。
気温×風が体感の寒さと言っていいでしょう。
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気温は二次関数的に影響してくるイメージを持つのが良いと思います。
身体に入ってくる風を防ぐには二つの視点を持ちましょう。
一つは服のウインドストッパー性です。
ニット生地の服って厚地の割に思いの他寒く感じませんか?
ニット地のものは風がなく、寒い雪の日などでは温かく感じますが
風を通しやすく、吹き付けると途端に寒くなります。
服には風への耐性があり、ウインドストッパー性能の高いものを選びましょう。
基本的にウインドストッパー性があるものは登山系のものが多いです。
服はハイネックの仕様のものを選びましょう。風は首元から侵入します。
もう一つ言えば自分の体温も首元から放出してしまっているので
首元をしっかり防ぐだけで体温を体幹で循環させられます。
この視点を持ち服を選ぶのが良いでしょう。
防温
体温を保つには動脈を温める事です。
血液はエネルギーだけを運んでいるのではありません。
血液は温度も運んでいます。
身体の温度を保つには動脈を温めることが大切です。
ここで一点注意したいのは機動力を発揮する場合にはあまり意味がありません。
防温を行う時は>スタンバイし30分以上待機状態</spanになる場合に考えましょう。
ベストタイプのダウンジャケットを着る人が居ますが、有効ではないので
袖つきのもので、手首や腹部のゴムがしっかり身体に密着するものを選びましょう。
上半身で守るべきは脇の下と首です。
この二点を守り温めるだけで長時間の待機に有効です。
一切動かないというのなら、股にホカロンなどを挟むのが一番良いです。
脇よりも太い動脈が皮膚の近くに走っているので体温を温めやすいです。
低温やけどにだけ注意してください。
グリップ性
靴も服の一部です。
動画クリエイターにとって大事なのは理想のカットの追究と安全です。
怪我をしない、クライアント様のものを破壊しないという安全を確保するためにも
グリップ性の高い靴がオススメです。
スニーカーなどローカットの靴を履いている人もいますが
個人的にはオススメしません。
ハイカットのブーツタイプをオススメします。
オススメの理由
・グリップ性の高いソールが使われていることが多い
・防水性の高い靴が多い
・捻挫リスクの回避
グリップ性高さはソールの素材と形状にあります。
そのため登山系のブーツにしておくのが一番安パイです。
ですが安い登山系っぽいものだとソールの質がイマイチで
タイルなどが濡れている場所ではグリップしない場合があるので
しっかりと製品を選ぶことをオススメします。
登山系の靴が理想ですが、デメリットもあります。
夏場は蒸れします。寒い冬以外は大抵蒸れます
ですので撮影が屋内で脱靴する現場ならば
ブーツは避けた方がいいでしょう。
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実際に服選びはTPO
ここまで紹介してきましたが
実際に現場に入る服はTPOを考える必要があります。
例えば結婚式のブライダル撮影で登山ウェアで入れば
式場から出禁をくらうでしょう。
服には心象を左右する部分があるため、まずは
レギュレーションを確認すべきです。
上にディレクターがついているのであれば服装については確認しましょう。
ここでコンセンサスをとっておくのは流れとして実施すべきです。
ディレクターから指示がなくても案件の内容からウェアについて想像しましょう。
ケツ持ちはディレクターがすることになってしまうため、そこで損をさせると
次ぎに繋がらなくなります。
オフィシャル性、イベント性が高い現場はTPOを求められるので
状況に合った服選びが求められます。
カジュアルからフォーマルに近いラインも用意し、とくにその時に履く革靴は
カメラを持って移動しても靴擦れしないか事前には着馴らしをしておきましょう。
足が鍛えられていないと小指の皮が剥がれたりします。
それでなくてもソールが硬く薄いので1日撮影などが行われると拇指球近くは
皮がべろりと剥がれたりします。
人工皮膚などのケア用品や
水虫対策なども忘れずにし足のダメージを軽減できるようにしましょう。
TPOの服装パターン
TPO系ざっくりとし外さない服装パターンを準備しました。
新しい関係でどんなものが良いか分からない場合には参考にしてください。
ブライダル系
結婚式やパーティー、ホテルで催されるものなどはカジュアルな服装を準備しましょう。
ドレスコードのカジュアルです。デニムなどはNGです。
チノパン、シャツ、ジャケット、革靴など結婚式の参加者の中に交じっても
気にならないくらいの服装を目指しましょう。
いくつか注意して欲しいのはブライダル撮影は時間にタイトで幕内などの撮影も必要とされます。
移動が激しく撮影がハードになります。
膝をつくこともあり、汚れが気にならないパンツの色をが大切です。
冠婚葬祭系/企業イベント系
冠婚葬祭などでカメラマンとして入る時は黒スーツが良いです。
企業のイベント系も黒スーツで入る時があります。
黒スーツは黒衣としての演出と会場のトンマナを意識した
服装と言えます。
チームでカメラ台数などが多い時には
服装を統一し制作陣の一体感を求められるますので
仕様に合わせた服装が出来るようにしましょう。
PR、ロケ系
黒いウェアが求められる時があります。
写真などから発展した制作の方などは白などの反射を嫌うため
黒のウェアで纏めるのがいいでしょう。
このような時は、色以外では比較的自由度が高いので
先程までの内容を参考に服そうを準備するのがいいです。